『ずっこけナイト ドンデラマンチャ』 は、国際映画社と葦プロダクションが制作したテレビアニメ。1980年4月15日から9月23日まで、東京12チャンネル(現・テレビ東京)で放送された。全26話が制作されたが、実際に本放送でオンエアされたのは全23話である。
概要
ミゲル・デ・セルバンテスの『ドン・キホーテ』を元にした活劇ギャグアニメである。
現在、放送に使用できる放送VTR素材が第3話から第22話までしかない。葦プロダクション側によるとネガフィルムは全話、現存しているが放送に使用できるVTR素材がなく、プリントを新たに起こしたりテレシネしたりする予算の都合で放送できなくなっている。なお、フィルムで納品されていたAT-Xでの放送では、全23話が放送されている。この時期は、配給元がエノキフイルムだったのも理由の一つになっている。
著作権は葦プロダクションと国際映画社が所持していたが、国際映画社が権利を放棄したために2011年現在は『宇宙戦士バルディオス』などと同様、プロダクション リードが単独で所有している。
なお、第6話の「ドンはカウボーイ」は、金田伊功が絵コンテ・作画を担当していた。この話には隠れキャラクターとして、金田がアニメーターとして参加していた『無敵超人ザンボット3』(日本サンライズ製作)の神江きいろが登場している。
この作品のオープニング主題歌「ドンデラ音頭 調子出てますか」とエンディング主題歌「荒野の一番星」を歌っていたのは、民謡界のフーミンの愛称で知られる民謡歌手の大塚文雄で、2曲ともにクレープがコーラスで参加していた。また、「ドンデラ音頭 調子出てますか」のセリフには、ドンデラマンチャ役の内海賢二が参加していた。
あらすじ
ドンデラマンチャことドンキホーテ・デラマンチャは、ドルシネア姫に一目ぼれして以来、姫一筋。一方、ドルシネア姫は好奇心で「お城の外の世界も見てみたい」と召使いのノットルダムをお供に連れ城を出る。しかし父である王様が病気と聞けばすぐにとんで帰るほどの親思い娘でもある。そんな愛しく恋しい姫のために、華の騎士道踏みしめ姫にある日を夢に見てお供のサンチョと共に今日も旅を続ける。
登場人物
ドンキホーテ一行
- ドンデラマンチャ
- 声 - 内海賢二
- この作品の主人公で、本名は「ドンキホーテ・デ・ラマンチャ」。騎士としての誇りと正義感に溢れているが、性格は、よく言えば純粋、悪く言えば単純。いつも状況を理解せず勢いまかせに突撃するトラブルメーカー。ドルシネアにベタ惚れしており、ずるい彼女にいいように利用されているとは、露ほども考えていない。
- サンチョ
- 声 - 和久井節緒
- ドンキホーテの従者。彼を「だんなさま」と呼び、彼を尊敬しどんなところでも付いて行く。粗忽者の主人と違ってしっかりしている。
- ドジナンテ
- ドンキホーテの乗る痩せた馬。
ドルシネア・カラボスとその仲間
- ドルシネア
- 声 - 小山茉美
- ドンキホーテが思いを寄せる姫。実はカラボスの娘。口八丁でドンを騙してこき使っている。普通はピンク色の服とスカートを着用しているが、第6話のみ違う服を着用している(これは第6話で絵コンテ、原画を担当した金田伊功によるもの)。
- ノットルダム
- 声 - 緒方賢一
- ドルシネアの従者。ドルシネアともどもドンキホーテをそそのかして金儲けを企むが、いつも失敗する。
- カラボス
- 声 - 今西正男
- ドルシネアの父で盗賊団の首領。貴族を装っているが、実は金に困っている。
- カセットリ
- 声 - 大竹宏
- カラボスの近況を伝えるビデオカセットを、ドルシネアの元へに届ける鳥。
その他
- ナレーター
- 声 - 永井一郎
- 本編ナレーター。永井による名調子で作品を盛り上げる。
スタッフ
各話スタッフ
主題歌
オープニングテーマ
- 「ドンデラ音頭 調子出てますか」
- 作詞 - 鈴木悦夫 / 作曲・編曲 - 越部信義 / 歌 - 大塚文雄、クレープ / セリフ - 内海賢二
エンディングテーマ
- 「荒野の一番星」
- 作詞 - 鈴木悦夫 / 作曲・編曲 - 越部信義 / 歌 - 大塚文雄、クレープ
各話リスト
話 |
サブタイトル |
脚本 |
絵コンテ |
演出 |
作画監督 |
放送日
|
1 |
想い姫よいずこ |
吉川惣司 |
湯山邦彦 |
富沢和雄 |
1980年 4月15日
|
2 |
魔女は騎士がお好き |
筒井ともみ |
湯山邦彦 |
4月22日
|
3 |
びっくり怪獣親子 |
酒井あきよし |
二階堂主水 |
多賀一弘 |
4月29日
|
4 |
ドンは猛獣使い |
海老沼三郎 |
貞光紳也 |
関田修 |
渡辺邦男 |
5月6日
|
5 |
大盗賊はだれだ |
湯山邦彦 |
5月13日
|
6 |
ドンはカウボーイ |
鳥海尽三 |
金田伊功 |
富沢和雄 |
5月20日
|
7 |
迷馬?ドジナンテ |
筒井ともみ |
湯山邦彦 |
吉田健次郎 |
保谷一郎 |
5月27日
|
8 |
海賊島の決闘 |
酒井あきよし |
湯山邦彦 |
渡辺邦男 |
6月3日
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9 |
ドラキュラ恋の物語 |
入江とおる |
山崎和男 |
関田修 |
神宮慧 |
6月10日
|
10 |
大暴れわんぱく王子 |
筒井ともみ |
四辻たかお |
湯山邦彦 |
上村栄司 |
6月17日
|
11 |
ピラミッドのたたり |
湯山邦彦 |
吉田健次郎 |
伊東誠 |
6月24日
|
12 |
姫は戦車にゆられて |
桜井正明 |
又野龍也 |
関田修 |
渡辺邦男 |
7月1日
|
13 |
悪魔島からの脱出 |
山本優 |
湯山邦彦 |
吉田健次郎 |
保谷一郎 |
7月8日
|
14 |
モナリザの誘惑 |
筒井ともみ |
又野龍也 |
湯山邦彦 |
神宮慧 |
7月15日
|
15 |
神通力よさらば |
鳥海尽三 |
古沢秀夫 |
吉田健次郎 |
保谷一郎 |
7月29日
|
16 |
ウスノロダメスの大予言 |
筒井ともみ 入江とおる |
湯山邦彦 |
渡辺邦男 |
8月5日
|
17 |
ドン姫と野獣 |
筒井ともみ |
遠藤克巳 |
吉田健次郎 |
阿仁真須夫 |
8月12日
|
18 |
密林の大魔王 |
湯山邦彦 |
山崎和男 |
保谷一郎 |
8月19日
|
19 |
人魚姫の涙 |
桜井正明 |
佐藤元 |
関田修 |
神宮慧 |
8月26日
|
20 |
アマゾンの女王 |
酒井あきよし |
又尾和蘭 |
吉田健次郎 |
保谷一郎 |
9月2日
|
21 |
暴君ネロンとベラクレス |
佐木仁 |
湯山邦彦 |
神宮慧 |
9月9日
|
22 |
白雪城のマジックミラー |
筒井ともみ |
古沢秀夫 |
吉田健次郎 |
阿部司 |
9月16日
|
23 |
怪盗サンタクロース |
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湯山邦彦 |
神宮慧 |
9月23日
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24 |
? |
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未放映
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25 |
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26 |
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放送局
※放送日時は個別に出典が掲示されてあるものを除き、1980年7月中旬 - 8月上旬時点、放送系列は放送当時のものとする[1]。
ビデオソフト
1984年頃に東芝映像ソフトからVHSとベータのビデオソフトが発売された。第1話「想い姫よいずこ」と第6話「ドンはカウボーイ」を収録[3]。ビデオはその後一切再発売されておらず、BD・DVD化も行われていない。
脚注
注釈
出典
- ^ 「全国放映リスト」『アニメージュ』1980年8月号、徳間書店、94 - 95頁。
- ^ 『北海道新聞』(縮刷版) 1980年(昭和55年)5月 - 12月、テレビ欄。
- ^ 「'89ビデオソフト全カタログ」1989年、小学館、テレパル/ビジパル共同編集
外部リンク
プロダクション リード公式Web
東京12チャンネル 火曜 18:45 - 19:15 |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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ずっこけナイトドンデラマンチャ
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まんが猿飛佐助(再放送) ※18:30 - 19:00
名犬ロッキー ※19:00 - 19:30
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