アダム・デヴィッド・ララーナ(Adam David Lallana, 1988年5月10日 - )は、イングランド・セント・オールバンズ出身[2]のサッカー選手、サッカー指導者[3]。プレミアリーグ・サウサンプトンFC 所属。元イングランド代表。ポジションはMF。
日本ではアダム・ララナと表記されることがある。祖父はマドリード出身のスペイン人である[4]。
クラブ歴
セント・オールバンズ生まれで、5歳のときにボーンマスに移り、2000年、12歳でサウサンプトンのアカデミーに加入した[1][5]。
サウサンプトンFC
2004-05シーズンは、セオ・ウォルコット、ガレス・ベイル、レオン・ベスト、ネイサン・ダイアーらと共にFAユースカップ準優勝に貢献し[6]、U-17イングランド代表招集のためのメディカルチェックを受けたが、そこで不整脈が発見され、手術をした。
2006年8月23日、リーグカップのヨーヴィル・タウンFC戦でトップチームデビューした。
2008年4月28日、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン戦でプロ初ゴール。このゴールはチームのチャンピオンシップ(2部)残留への希望をつなぐ先制点であった(結局、この試合は1-1の引き分けであった)[7]。
2008-09シーズンはレギュラーとなってリーグ戦40試合に出場し、翌2009-10シーズンは合計20ゴールを挙げ、チームの中心選手となった。
いくつかのプレミアリーグのチームが関心を持つ中、2011年1月、サウサンプトンFCと4年半の新たな契約を結んだ[8]。2010-11シーズンは、リーグ戦8ゴールを挙げて、リーグ1のPFA年間ベストイレブンに選出された[9]。
2011-12シーズンは、開幕戦のリーズ・ユナイテッドAFC相手に、3-1の勝利に貢献するゴールを決めたのを皮切りに[10]、リーグ戦11ゴール、全大会含めて13ゴールを挙げてチームのプレミアリーグ昇格に貢献し、チャンピオンシップのPFA年間ベストイレブンに選出された[9]。
リヴァプールFC
2014年7月1日、リヴァプールFCへの移籍が決定した[11][12]。背番号は20番。また、移籍金は2500万ポンドとも言われる高額な移籍金だと報道された[13]。リヴァプールのブレンダン・ロジャーズ監督は「プレミアリーグで最高峰の才能を持つララーナと契約できて本当に嬉しいよ。彼は特別な若者で、成長することに飢えている。戦術理解度も高く、リーダーシップも持っている。彼なら、リヴァプールというクラブが持つ文化に完璧にフィットすると確信している」 と加入時は語った[14]。
2014年10月4日のWBA戦でリヴァプールでの初ゴールを決めた[15]。2015年1月1日に行われたプレミアリーグ第20節のレスター・シティFC戦で、脹脛を負傷し55分に交代。最大1カ月の離脱を強いられた[16]。リヴァプール加入初年度の2014-15シーズンは、チームは無冠に終わり、ララーナ自身の怪我もあって、悔しいシーズンになった。
2015-16シーズン、CL出場権の獲得に貢献、このシーズン、ジェイムズ・ミルナーの15アシストに次ぐ、チーム2位タイとなる年間10アシストを記録した[17]。2017年2月22日、契約延長し長期契約を締結した[18]。
2017-18シーズン、プレシーズン中に負傷し[19]、長期離脱したその後復帰しベンチからの出場など続け、イングランド代表にも復帰していたが、3月31日のクリスタル・パレスFC戦で先発出場からわずか5分後、負傷により再び戦列から離脱[20]。UEFAチャンピオンズリーグ決勝のレアル・マドリード戦では負傷退場したモハメド・サラーの代わりに出場するも、チームを勝利に導くプレーは出来なかった。
2019-20シーズン、30年ぶりのプレミアリーグ優勝を経験。チームとの契約は6月30日までであったが、新型コロナウイルスの影響でリーグ戦が中断したことで、チームとの契約をシーズン終了まで延長したが、この発表によりシーズン終了後に退団することが正式に決定した[21]。
ブライトン
2020年7月27日、ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCと3年契約を締結したことが発表された[22]。背番号は14番。2021年3月6日、レスター・シティー戦で移籍後初ゴールを決めた。2023-24シーズン終了後にブライトンとの契約が満了
サウサンプトンFC
2024年6月14日、10年ぶりとなる古巣サウサンプトンFCに移籍[23]。契約期間は1年間。
代表歴
2006年4月17日、U-18イングランド代表として、出身地のボーンマスで行われたU-18スロベニア代表戦に出場し、ゴールを挙げてチームの勝利に貢献した。その後、2006年10月9日、U-19イングランド代表としてU-19オーストリア代表戦に、2008年11月18日、U-21イングランド代表としてU-21チェコ代表戦に、それぞれ出場した。
2012年9月10日、2014 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選のウクライナ戦のために、イングランド代表に初招集された[24]。
2013年11月15日のチリとの親善試合で代表初出場を果たした。
2014 FIFAワールドカップのメンバー23人に含まれ、グループリーグのイタリア戦でダニエル・スタリッジとの交代でラスト10分間プレーした[25]。
2015年3月27日にUEFA EURO 2016予選のリトアニア代表戦、2015年3月31日にイタリア代表と親善試合に臨む代表メンバーにララーナは招集されたが、負傷離脱した[26]。
UEFA EURO 2016のメンバーに選出された[27]。
2016年9月4日、2018 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選スロバキア戦で、後半アディショナルタイムに決勝点となる代表初ゴールを挙げた[28]。2016年11月11日のスコットランド戦でもチーム3点目となるゴールを決めた。2016年の代表での活躍もあり、2017年1月イングランド・プレーヤー・オブ・ザアワードを受賞した[29]。
2018 FIFAワールドカップでは怪我上がりということもあり、待機リストに名を連ねるに留まった。
人物・エピソード
- 2018年2月5日、長期離脱からの復帰後、リヴァプールU-23チームの試合に出場し、トッテナムU-23チームのジョージ・マーシュと空中戦で競り合った際に、反則気味のチャージを受けて激昂し、チョークスリーパーを行い、退場処分となった[30][31]。
個人成績
- 2017年5月24日現在
クラブ
|
シーズン
|
ディビジョン
|
リーグ戦
|
FA杯
|
リーグ杯
|
CL
|
EL
|
EFL
|
通算
|
出場 |
得点 |
出場 |
得点 |
出場 |
得点 |
出場 |
得点
|
出場
|
得点
|
出場
|
得点 |
出場 |
得点
|
サウサンプトン |
2006-07 |
チャンピオンシップ
|
1 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
–
|
–
|
–
|
2 |
0
|
2007-08
|
5 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
–
|
–
|
–
|
5 |
1
|
2008-09
|
40 |
1 |
0 |
0 |
3 |
1 |
–
|
–
|
–
|
43 |
2
|
2009-10 |
リーグ1
|
44 |
15 |
5 |
1 |
2 |
2 |
–
|
–
|
5
|
2
|
56 |
20
|
2010-11
|
36 |
8 |
3 |
2 |
2 |
1 |
–
|
–
|
0
|
0
|
41 |
11
|
2011-12 |
チャンピオンシップ
|
41 |
11 |
2 |
1 |
3 |
1 |
–
|
–
|
–
|
46 |
13
|
2012-13 |
プレミアリーグ
|
30 |
3 |
0 |
0 |
0 |
0 |
–
|
–
|
–
|
30 |
3
|
2013-14
|
38 |
9 |
3 |
1 |
1 |
0 |
–
|
–
|
–
|
42 |
10
|
通算
|
235 |
48
|
13 |
5
|
12 |
5
|
-
|
-
|
5
|
2
|
265 |
60
|
ボーンマス(loan) |
2007-08 |
リーグ1
|
3 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
–
|
–
|
1
|
0
|
4 |
0
|
リヴァプール |
2014-15 |
プレミアリーグ
|
27 |
5 |
4 |
1 |
4 |
0 |
6 |
0
|
–
|
–
|
41 |
6
|
2015-16
|
30 |
4 |
0 |
0 |
6 |
0 |
–
|
13
|
3
|
–
|
49 |
7
|
2016-17
|
31 |
8 |
1 |
0 |
3 |
0 |
-
|
–
|
–
|
35 |
8
|
総通算 |
326 |
65 |
18 |
6 |
25 |
5 |
6 |
0
|
13
|
3
|
6
|
2 |
394 |
81
|
試合数
国際Aマッチ 34試合 3得点(2013年-2018年)
イングランド代表 | 国際Aマッチ |
年 | 出場 | 得点 |
2013 |
2 |
0
|
2014 |
11 |
0
|
2015 |
6 |
0
|
2016 |
10 |
3
|
2017 |
4 |
0
|
2018 |
1 |
0
|
通算
|
34 |
3
|
ゴール
タイトル
クラブ
- サウサンプトンFC
- リヴァプールFC
個人
脚注
関連項目
外部リンク