クラレント(Clarent, Clarente)[1][2]は、アーサー王伝説に登場する剣。14世紀末頃の中英語の韻文『頭韻詩アーサーの死(英語版)』に登場する。
クラレントは、アーサー王とモードレッドの戦い(いわゆるカムランの戦い)の場面において、モードレッドの剣として登場する。作中では、アーサー王がウォリングフォード (Wallingford) の武器庫に保管しており、その場所はアーサー王と王妃グィネヴィアだけが知っていたと説明されている。本作ではグィネヴィアはモードレッドと繋がりアーサー王を裏切っている。またこの戦いにおいてアーサー王は致命傷を受けるが、おそらくクラレントが使用されただろうと考えられている。
脚注
- ^ 綴りについて、
「Clarent」
「Clarente」
がみられる。
- ^ 綴りの違いについて、Brock校訂版 (Brock (1871), p. 124) では4202行目が「Clarent」、4193行目が「Clarente」となっている。
参考文献
関連項目
- フロレント (Florent) - 同じく『頭韻詩アーサーの死』に登場する剣。
- エクスカリバー - アーサー王の剣。『頭韻詩アーサーの死』では「キャリバーン」 (Caliburne, Calaburne, Clayburne)、一部「コルブランド」(Collbrande) の名で登場する。
- ガラティン - ガウェインの剣。『頭韻詩アーサーの死』では「ガラス」 (Galuth, Galuthe) の名で登場する。