バレー (Baré) こと、ジャデル・ヴォルネイ・スピンドラー(Jader Volnei Spindler, 1982年1月18日 - )は、ブラジル・リオグランデ・ド・スル州出身の元サッカー選手。ポジションはフォワード。
経歴
クラブ
17歳のときにリオ・グランデ・ド・スル州のグアラニFC(ポルトガル語版)のテストに合格し、本格的にサッカーを始める[1]。12歳から17歳までは学校に通いつつ母が働いていたスーパーマーケットに勤務しており、そのスーパーのチームで週に1度サッカーをプレーしていた[1]。1999年10月にウルグアイのデフェンソールに移籍するが、同クラブでは3ヶ月間練習に参加しただけで試合出場はなかった[2]。2000年はレンタル移籍でグレミオに在籍[2]。
2001年4月、デフェンソールから期限付き移籍でJ2・大宮アルディージャに加入[3]。これがプロとしてのキャリアのスタートだった。当時はC契約で[4]「第4の外国人」という扱いだったが[2]、他の外国人選手の相次ぐ怪我などでチャンスをつかむ。デビューとなった5月23日の水戸ホーリーホック戦から4試合で5得点を記録[5]。ホルヘ・デリー・バルデスに次ぎチーム2番目となる13ゴールをあげた[6]。
翌年、怪我で戦列を離れていたチーム内外国人選手が復帰したために外国人枠からあぶれた関係で、大宮を退団してイタリアのACペルージャへの入団を目指し渡欧し、デンマーク、ウルグアイ、ブラジルのクラブでプレーした後、2003年1月、大宮へ復帰した(デフェンソールからの期限付き移籍)[7]。2004年の大宮のJ1昇格にも貢献したが、シーズン終了後に放出される。このときJ1やヨーロッパの幾つかのクラブからオファーを受けたが、J2・ヴァンフォーレ甲府入団をバレー自身が選択した。
2005年シーズンは甲府の攻撃の中心としてJ1昇格に貢献した。J2リーグ戦では得点ランキング2位の21ゴールを記録[8]。柏レイソルと対戦したJ1・J2入れ替え戦では、12月7日の第1戦(小瀬)で決勝ゴール、12月10日の第2戦(日立柏)ではJリーグの1試合個人最多得点記録(当時)となる6得点(ダブルハットトリック)を叩き出す大活躍で甲府のJ1昇格に大きく貢献した。J1へ昇格した2006年も引き続き甲府の攻撃ユニットを牽引。勝利を決定付けるゴールを次々に挙げ、昇格初年度の甲府J1残留を置き土産に同シーズンをもって甲府を退団し、ガンバ大阪に完全移籍し、3年契約を結んだ[9]。
2007年開幕戦、古巣の大宮相手に途中出場から決勝ゴールを決め、感動の涙を流した。このシーズン、J1リーグ得点ランク2位となる20ゴールを挙げ、Jリーグベストイレブンに選出された[10]。2008年2月、パンパシフィックチャンピオンシップ2008決勝戦のヒューストン・ダイナモ戦にて4ゴールをあげてG大阪の優勝に貢献した[11]。
2008年8月、アラブ首長国連邦のアル・アハリに完全移籍した。ベナンシオ・アイレスの地元紙によれば移籍金は600万ドル(当時のレートで約6億5千万円)で、そのうち85%がガンバ大阪に、身内がパス(選手保有権)の一部を所有することから、残りの15%が彼自身の手に渡ったという[9]。2008-09シーズン、アル・アハリはUAEリーグに優勝し、バレーはチームトップの11ゴールを記録した[12]。
2010年に同じUAEのアル・ジャジーラに移籍し、2010-11シーズンのUAEリーグに優勝。2011年4月に行われたUAEプレジデンツカップ決勝のアル・ワフダ戦では、決勝点となった先制点を含む2ゴールをあげて4-0での勝利に貢献した[13]。
2012年にはカタールリーグのアル・アラビに移籍した。
2013年シーズンから、清水エスパルスに移籍することが発表された[14]。7月25日、中国スーパーリーグの天津泰達足球倶楽部へ完全移籍[15]。
2015年5月3日にヴァンフォーレ甲府へ復帰[16]。契約満了をもって同シーズン限りで退団[17]。2016年2月、ブラジルのGEグロリアと契約[18]、同年に引退。
人物
登録名となっている「バレー」は本人によれば、ブラジルで販売されているバレーコーラ (Baré-Cola) というとても安いジュースの名前で、小さい頃によく飲んでいたせいか、あだ名として呼ばれだしたものが定着したとのこと。家族や親しい者は本名の「ジャデル」で呼ぶという[19]。
Jリーグでプレーしていた頃には公文式の教室に通い、日本語の勉強をしていた。しかし、記者会見では語弊などを避けるためポルトガル語を使用している。
所属クラブ
- ユース経歴
- プロ経歴
個人成績
国内大会個人成績 |
年度 | クラブ | 背番号 | リーグ |
リーグ戦 |
リーグ杯 | オープン杯 |
期間通算 |
出場 | 得点 |
出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
出場 | 得点 |
ブラジル
| リーグ戦 |
ブラジル杯 | オープン杯
|
期間通算
|
2000 |
グレミオ |
|
セリエA |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0
|
日本
| リーグ戦 |
リーグ杯 | 天皇杯
|
期間通算
|
2001 |
大宮 |
30 |
J2 |
30 |
13 |
- |
1 |
0 |
31 |
13
|
デンマーク
| リーグ戦 |
リーグ杯 | オープン杯
|
期間通算
|
2002 |
ヴェイレ |
|
スーペル |
6 |
3 |
|
|
|
|
|
|
ブラジル
| リーグ戦 |
ブラジル杯 | オープン杯
|
期間通算
|
2002 |
ボタフォゴ-SP |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
ウルグアイ
| リーグ戦 |
リーグ杯 | オープン杯
|
期間通算
|
2003 |
ワンダラーズ |
|
1部 |
|
|
|
|
|
|
|
|
日本
| リーグ戦 |
リーグ杯 | 天皇杯
|
期間通算
|
2003 |
大宮 |
11 |
J2 |
43 |
22 |
- |
3 |
4 |
46 |
26
|
2004 |
41 |
15 |
- |
2 |
2 |
43 |
17
|
2005 |
甲府 |
16 |
38 |
21 |
- |
2 |
1 |
40 |
22
|
2006 |
J1 |
30 |
14 |
5 |
1 |
1 |
0 |
36 |
15
|
2007 |
G大阪 |
18 |
31 |
20 |
7 |
5 |
4 |
1 |
42 |
26
|
2008 |
18 |
10 |
1 |
0 |
- |
19 |
10
|
UAE
| リーグ戦 |
リーグ杯 | オープン杯
|
期間通算
|
2008-09 |
アル・アハリ |
9 |
1部 |
10 |
11 |
|
|
|
|
|
|
2009-10 |
19 |
11 |
|
|
|
|
|
|
2010-11 |
アル・ジャジーラ |
20 |
12 |
|
|
|
|
|
|
2011-12 |
14 |
11 |
|
|
|
|
|
|
カタール
| リーグ戦 |
リーグ杯 | オープン杯
|
期間通算
|
2012-13 |
アル・アラビ |
20 |
1部 |
7 |
2 |
|
|
|
|
|
|
日本
| リーグ戦 |
リーグ杯 | 天皇杯
|
期間通算
|
2013 |
清水 |
9 |
J1 |
16 |
4 |
6 |
2 |
- |
22 |
6
|
中国
| リーグ戦 |
リーグ杯 | FA杯
|
期間通算
|
2013 |
天津泰達 |
|
超級 |
13 |
3 |
|
|
|
|
|
|
2014 |
|
16 |
4 |
|
|
|
|
|
|
日本
| リーグ戦 |
リーグ杯 | 天皇杯
|
期間通算
|
2015 |
甲府 |
10 |
J1 |
22 |
8 |
0 |
0 |
1 |
0 |
23 |
8
|
通算 |
ブラジル |
セリエA
|
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0
|
日本 |
J1
|
117 |
56 |
19 |
8 |
6 |
1 |
142 |
65
|
日本 |
J2
|
152 |
71 |
- |
8 |
7 |
160 |
80
|
デンマーク |
スーペル
|
6 |
3 |
|
|
|
|
|
|
ウルグアイ |
1部
|
|
|
|
|
|
|
|
|
UAE |
1部
|
49 |
34 |
|
|
|
|
|
|
カタール |
1部
|
7 |
2 |
|
|
|
|
|
|
中国 |
超級
|
28 |
7 |
|
|
- |
|
|
総通算
|
|
|
|
|
|
|
|
|
その他の公式戦
その他の国際公式戦
出場歴
タイトル
クラブ
- ガンバ大阪
- アル・アハリ
- アル・ジャジーラ
個人
CM出演
出典
関連項目
外部リンク
タイトル・受賞歴 |
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J1 |
1990年代 |
- 93: 三浦知良, ディアス
- 94: 武田修宏, 高木琢也
- 95: 福田正博, 三浦知良, ストイコビッチ, 森島寛晃
- 96: 三浦知良, ストイコビッチ, 岡野雅行
- 97: 中山雅史, エムボマ
- 98: 中山雅史, 柳沢敦
- 99: ストイコビッチ, 黄善洪
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2000年代 |
- 00: ツゥット, 中山雅史, 西澤明訓
- 01: ウィル, 柳沢敦
- 02: エメルソン, 高原直泰, 中山雅史
- 03: エメルソン, ウェズレイ, 久保竜彦
- 04: エメルソン, マルケス, 大黒将志
- 05: アラウージョ, 佐藤寿人
- 06: ワシントン, マグノ・アウベス
- 07: ジュニーニョ, バレー
- 08: マルキーニョス, 柳沢敦
- 09: 岡崎慎司, 前田遼一
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2010年代 |
- 10: 前田遼一, ケネディ
- 11: ケネディ, ハーフナー・マイク
- 12: ウイルソン, 佐藤寿人, 豊田陽平
- 13: 大迫勇也, 大久保嘉人, 川又堅碁
- 14: 大久保嘉人, 宇佐美貴史, パトリック
- 15: 大久保嘉人, 宇佐美貴史, ドウグラス
- 16: 小林悠, レアンドロ
- 17: 興梠慎三, 小林悠, 杉本健勇
- 18: ジョー, ファン・ウィジョ
- 19: ディエゴ・オリヴェイラ, 永井謙佑, 仲川輝人, マルコス・ジュニオール
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2020年代 | |
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J2 |
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J3 |
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ベストイレブン(GK - DF - MF - FW) - JCB |
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