株式会社デジタルガレージ(英: Digital Garage, Inc.)は、インターネット関連の事業を行う企業。
東京(渋谷パルコのビルの上部、および代官山デジタルゲートビル)、サンフランシスコ(イベントスペース)を拠点として、決済、マーケティング、投資・育成事業を展開している。
「価格.com」や「食べログ」を運営するカカクコムや、ブロックチェーン金融サービスを手がけるCrypto Garageなどの非常に多くの子会社や資本関係のある関連会社を持つ。オープンイノベーション型の研究開発組織「DG Lab」を運営[3]。
前身は、プロモーション会社である株式会社フロムガレージ(代表取締役:林郁)[4]。伊藤穰一が共同創業者、取締役。
JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ。
1995年の創業以来、マーケティング・決済をベースに、最先端のテクノロジーを社会実装し、最新のインターネット事業を構築してきた[5]。
社会インフラを担う国内最大級の決済代行事業者として、多様な総合決済プラットフォームを提供する決済事業を有している。
またデジタル・リアル領域においてワンストップでソリューションを提供するマーケティング事業、国内外の有望なスタートアップやテクノロジーへリーチするスタートアップ投資・育成事業などを展開している。
Designing New Context
持続可能な社会に向けた”新しいコンテクスト”をデザインし、テクノロジーで社会実装する
First Penguin Spiritを持って、Technology×ESG×Incubationを地球視点で融合させ、持続可能な“ビジネスコンテクスト”を創造し続ける
First Penguin Spirit / 事業として未知の領域に勇敢に挑む
リスクのあることにも勇気と強い意志をもって真っ先に挑戦する、ファーストペンギン・スピリットを創業以来の社是としている。
Think for Yourself and Question Authority(自分で考えよ。そして常識を疑え。)By Timothy Leary
パーパス「持続可能な社会に向けた“新しいコンテクスト”をデザインし、テクノロジーで社会実装する」に基づき、決済・データ・テクノロジーを融合したグループ戦略「DG FinTech Shift」を掲げている。[6]
決済プラットフォームを軸にデータとテクノロジーを活用したソリューションを提供する事業セグメント。
DGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)を中心に、日本最大級規模の決済プロバイダーとしてリアル領域の決済や送金サービス、公金領域などさまざまな領域に事業拡大するとともに、ビジネスパートナーの広告/プロモーションを支援している。
フィンテックサービス等の戦略事業開発を行う事業セグメント。
日本最大級の決済プラットフォームを軸に、急速に拡大するB2B(企業間)決済を中心としたフィンテックサービスの開発や、暗号資産やweb3等の次世代フィンテック事業の推進を行なう。また、DXが遅れている不動産や飲食業界に向けたDXサービスの開発、グループ会社カカクコムの日本最大級のメディアの顧客資産等を活用した戦略事業を推進している。
スタートアップの投資・育成や最先端テクノロジーと事業の融合を推進する事業セグメント。
創業以来築き上げてきた独自のディールソースを通して、Twitter(現X)など国内外の有望なスタートアップの発掘や事業開発の支援を行う。世界に羽ばたく、さまざまなステージや領域にある投資先スタートアップの企業価値を高め、成長を支援する。また、デジタルガレージグループのアセットである決済やマーケティングとの連携により、デジタルガレージグループとスタートアップの企業価値最大化を目指している。
3つの異なるテクノロジー(INFORMATION TECHNOLOGY / MARKETING TECHNOLOGY /FINANCIAL TECHNOLOGY)をコンテクストで結ぶビジネスモデルを構築し様々なビジネスを展開し、3つの事業セグメントで構成される。[7]
日本最大級の決済プラットフォームを軸に、データとテクノロジーを活用したソリューションを提供する「プラットフォームソリューション・セグメント」[8]、フィンテックサービス等の戦略事業開発を行う「ロングタームインキュベーション・セグメント」[9]、有望なスタートアップ企業への投資・事業育成や最先端テクノロジーと事業の融合を推進する「グローバル投資・インキュベーション・セグメント」[10]である。
また、3つの事業セグメントを結集し、決済・データ・テクノロジーを融合したグループ戦略として「DG FinTech Shift」を掲げている。[11]
「プラットフォームソリューション・セグメント」は、DGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)を中心に、日本最大級規模の決済プロバイダーとしてリアル領域の決済や送金サービス、公金領域などさまざまな領域に事業拡大するとともに、ビジネスパートナーの広告/プロモーションを支援している。
「グローバル投資・インキュベーション・セグメント」は、ベンチャー企業等への投資・育成を手掛けるDGベンチャーズ、DGインキュベーション、有望スタートアップ企業への投資・育成を手掛け、教育プログラム、ワーキングスペースの提供等を行うOpen Network Lab、米国を拠点としたグローバル戦略を展開するDGUS等のグループ会社からなる。近年は躍進スタートアップ企業を輩出し[12]、出資先企業の上場を果たす[13] などしているほか、領域や地域に特化したプログラムを開始している[14][15]。
さらに、2013年よりサンフランシスコにスタートアップ企業の育成を目的としたインキュベーションセンター「DG717」を運営している[16]。近年ではサンフランシスコ、東京、パリの3拠点をつなぐAI関連スタートアップの支援スタジオAll Turtles社や、香港を拠点としアジアにネットワークを持つスタートアップ支援企業のMind Find社などに加え、北欧の有力スタートアップ企業の創業者らが集まり組成したファンドであるbyFoundersらとの連携を開始。日本、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、さらに北欧をつなぐGlobal Incubation Streamを構築し、次世代を担うスタートアップ企業をいち早く発掘することを試みたことがある。
「ロングタームインキュベーション・セグメント」は、日本最大級の決済プラットフォームを軸に、急速に拡大するB2B(企業間)決済を中心としたフィンテックサービスの開発や、暗号資産やweb3等の次世代フィンテック事業の推進を行なっている。また、不動産や飲食業界に向けたDXサービスの開発、グループ会社カカクコムの日本最大級のメディアの顧客資産等を活用した戦略事業を推進している。2019年1月には、株式会社Crypto Garageが規制のサンドボックス制度の認定を受けた[17]。また、30社の有力メディアとBI.Garageにより、コンテンツ価値の訴求と広告価値の追求を目的とする「クオリティメディアコンソーシアム」を共同運営している。
DG Labでは、「ブロックチェーン」「人工知能」「xR」「セキュリティ」「バイオヘルス」の5分野ごとにCTOを配置している。高いレベルの技術を持つとしている国内外の投資先企業と連携し、新たな事業の柱となるプロダクトやサービスを生み出すことを目的としている。 ブロックチェーンの分野ではブロックチェーン技術のコア技術者を2人擁しているBlockstream社と資本業務提携し、ブロックチェーン関連の技術開発を進めている[18]。
2005年より、東京、サンフランシスコで伊藤穰一がホストを務める”THE NEW CONTEXT CONFERENCE”を投資家向けに開催している。
創業者で現CEOの林郁は、1959年12月26日に北海道で生まれ、東京都国立市で育つ。東京都渋谷区在住。1983年に大学卒業後、同年株式会社フロムガレージ設立。1985年株式会社スタジオガレージ設立。1995年8月に伊藤穰一と同社設立。1996年にネット検索の大手、米国インフォシークの日本での運営権取得。1999年のインフォシーク売却譲渡益約7億円を原資に電子商取引サイト「ウェブネーション」を始業。ネット検索、電子商取引、Twitterと初期の段階で提携し、インターネット時代の「コンテクストを創っていく会社」を念頭に常に一歩先を行く経営を目指す。2014年に創業20周年記念書籍として著書「ファーストペンギンの会社」を出版した。合同会社ケイ・ガレージ、株式会社ケィ・ジー3の代表も務める[47]。