オリンピック3大会連続で金メダルを獲得したジョン・フラナガン
ハンマー投用のケージ
ハンマー投(ハンマーなげ、英語: hammer throw)は、陸上競技の投擲競技に属する種目で、ハンマーを遠くに投げる能力を競う競技である。アイルランドが発祥のスポーツで、金槌に鎖を付けて投げていたというのが始まりとされている。
概要
ハンマーは、長さが男子1.175 - 1.215メートル、女子1.160 - 1.195メートルのワイヤーの先に砲丸がついている。ハンマー全体(砲丸・ワイヤー・グリップ)の重さの合計は、男子が7.260キロ(16ポンド)、女子が4.000キロ(8.82ポンド)[1]。直径2.135メートル(7フィート)の円形の場所から投げる。水平面の角度34.92度[2]のラインの内側に入ったものだけが有効試技となる。
回転数は選手によって異なるが、通常は3回転か4回転で投げる。世界記録保持者のユーリ・セディフは3回転投げ、日本記録保持者の室伏広治は4回転投げである。以前は3回転投げが主流であったが、現在ほとんどのトップアスリートは4回転で投げている。
重いハンマーを高回転で安定的に投げる技術力と、投げる瞬間、背筋に掛かる400kg以上の負荷を支える強靭な肉体の双方が必要で、総合的に体の筋肉と精神面を含めてある程度の時間と経験を積まなければトップアスリートにはなれないとされる。それゆえにこの種目におけるトップアスリートは20代後半から30代の選手が比較的多い。20代半ばであればこの競技ではまだ若手と言われる年齢である。その為、他の陸上競技と比しても選手寿命は非常に長く、40代でなお現役の選手は他の競技と比べれば非常に多い。
陸上競技における正しい表記はハンマー投であるが、学校教育や新聞記事など陸上競技関係者以外が多く関わる場面ではハンマー投げと表記されることもある。
女子は1993年から日本記録として公認されている[3]。
世界歴代10傑
- イワン・チホンは2005年7月3日に世界歴代2位となる86m73を記録していたが、2014年にドーピング違反への措置として国際陸上競技連盟により2004年8月22日から2006年8月21日までの記録を抹消された[4]ためベスト記録は2003年8月8日に記録した84m32となる[5]。
エリア記録
U20世界歴代10傑
*記録を出した当時はソビエト連邦
ユース世界最高記録
アジア歴代10傑
*記録を出した当時はソビエト連邦
U20アジア歴代10傑
*記録を出した当時はソビエト連邦。アジア陸上競技連盟はAshraf Amgad Elseifyの記録をジュニアアジア記録としている。
ユースアジア最高記録
日本歴代10傑
日本学生歴代10傑
U20日本歴代10傑
ユース日本最高記録
日本高校歴代10傑
その他の記録
脚注
- ^ この値はジュニアを含めて男女とも砲丸投の砲丸の重さに等しい
- ^ この角度は、投てき角度を示すラインがサークルの中心から20mの地点において12m(20×0.600)の間隔になる角度である
- ^ 「陸上競技マガジン」1999年記録集計号330p
- ^ REVISION OF RESULTS FOLLOWING SANCTIONS OF TSIKHAN AND OSTAPCHUK IAAF 2014年4月27日
- ^ ATHLETE PROFILE IVAN TSIKHAN
関連項目
外部リンク
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