フィリップ・ペッシュナー(Philipp Petzschner, 1984年3月24日 - )は、ドイツ・バイロイト出身の男子プロテニス選手。これまでにATPツアーでシングルス1勝、ダブルス6勝を挙げている。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。自己最高ランキングはシングルス35位、ダブルス9位。ペシュナーやペッツシュナーの表記揺れも見られる。
2010年ウィンブルドン選手権男子ダブルスと2011年全米オープン男子ダブルスで、ユルゲン・メルツァーとペアを組んで優勝。
来歴
ペッシュナーは4歳でテニスを始め、2001年にプロに転向。しばらくは下部ツアーを転戦した。4大大会では2006年全仏オープン男子ダブルスでデビュー。シングルスでは2007年全米オープンで予選を勝ち上がり初出場を果たした。男子テニス国別対抗戦デビスカップドイツ代表にも選ばれ、2007年9月のドイツとの準決勝に出場した。アレクサンダー・ワスケと組んだダブルスではドミトリー・トゥルスノフ/
ミハイル・ユージニー組に6-3, 3-6, 7-6(4), 7-6(5)で勝利したが、第4試合のシングルスではユージニーに4-6, 4-6, 6-3, 3-6で敗れ、チームも2勝3敗で敗退した[1]。
2008年10月のエルステ・バンク・オープンではペッシュナーはシングルス予選から勝ち上がり単複で初めて決勝に進出した。シングルスの決勝ではガエル・モンフィスに6–4, 6–4で勝利しツアー初優勝を果たした[2]。ダブルスでは敗れ単複優勝はならなかった。シングルスランキングでも125位から72位に大幅に上がり、初めてトップ100入りした。
2010年ウィンブルドン選手権男子シングルスでは3回戦で優勝したラファエル・ナダルに4-6, 6-4, 7-6, 2-6, 3-6で競り負けたが、ユルゲン・メルツァーと組んだダブルスでノーシードから決勝に進出し、ロベルト・リンドステット/ホリア・テカウ組に6–1, 7–5, 7–5のストレートで勝利し優勝した[3]。
2011年のゲリー・ウェバー・オープンでは2度目のシングルス決勝に進出したが、フィリップ・コールシュライバーとの決勝戦を6–7(5), 0–2とリードされたところで棄権した。2011年全米オープン男子ダブルスではメルツァーと組んで4大大会2度目の決勝に進出。マリウシュ・フィルステンベルク/マルチン・マトコフスキ組に6–2, 6–2で快勝し2010年ウィンブルドン以来の4大大会優勝を果たした[4]。ペッシュナーのダブルスでの5勝は全てメルツァーとのペアでのものである。
2012年のロンドン五輪にドイツ代表としてオリンピックに初出場した。シングルス2回戦でセルビアのヤンコ・ティプサレビッチに6-3, 3-6, 4-6で敗れた。クリストファー・カスと組んだダブルスは1回戦でロシアのミハイル・ユージニー/ニコライ・ダビデンコ組に5–7, 5–7で敗れた。
ATPツアー決勝進出結果
シングルス: 3回 (1勝2敗)
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サーフェス別タイトル
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ハード (1-0)
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クレー (0-0)
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芝 (0-2)
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カーペット (0-0)
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ダブルス: 9回 (6勝3敗)
結果
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No.
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決勝日
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大会
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サーフェス
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パートナー
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対戦相手
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スコア
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準優勝
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1.
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2008年10月12日
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ウィーン
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ハード (室内)
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アレクサンダー・ペヤ
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マックス・ミルヌイ アンディ・ラム
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1–6, 5–7
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優勝
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1.
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2010年2月7日
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ザグレブ
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ハード (室内)
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ユルゲン・メルツァー
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アルノー・クレマン オリビエ・ロクス
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3–6, 6–3, [10-8]
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優勝
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2.
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2010年7月3日
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ウィンブルドン
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芝
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ユルゲン・メルツァー
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ロベルト・リンドステット ホリア・テカウ
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6–1, 7–5, 7–5
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準優勝
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2.
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2010年7月18日
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シュトゥットガルト
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クレー
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クリストファー・カス
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カルロス・ベルロク エドゥアルド・シュワンク
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6–7(5), 6–7(6)
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優勝
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3.
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2011年2月13日
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ロッテルダム
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ハード (室内)
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ユルゲン・メルツァー
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ミカエル・ロドラ ネナド・ジモニッチ
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6-4, 3-6, [10-5]
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優勝
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4.
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2011年7月16日
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シュトゥットガルト
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クレー
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ユルゲン・メルツァー
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マルセル・グラノリェルス マルク・ロペス
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6–3, 6–4
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優勝
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5.
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2011年9月10日
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全米オープン
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ハード
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ユルゲン・メルツァー
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マリウシュ・フィルステンベルク マルチン・マトコフスキ
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6–2, 6–2
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準優勝
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3.
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2012年1月8日
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ブリスベン
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ハード
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ユルゲン・メルツァー
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マックス・ミルヌイ ダニエル・ネスター
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1–6, 2–6
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優勝
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6.
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2014年10月19日
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ウィーン
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ハード (室内)
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ユルゲン・メルツァー
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アンドレ・ベーゲマン ユリアン・ノール
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7–6(6), 4–6, [10–7]
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4大大会ダブルス優勝
4大大会シングルス成績
- 略語の説明
W
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F
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SF
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QF
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#R
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RR
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Q#
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LQ
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A
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Z#
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PO
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G
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S
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B
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NMS
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P
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NH
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W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.
脚注
外部リンク
![イギリスの旗](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/83/Flag_of_the_United_Kingdom_%283-5%29.svg/25px-Flag_of_the_United_Kingdom_%283-5%29.svg.png) ウィンブルドン(オープン化以後)男子ダブルス優勝者 |
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1970年代 | |
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1980年代 | |
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1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2020年代 | |
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