三大予備校(さんだいよびこう)とは、規模の大きい3校の予備校を指す言葉である。
1980年代頃から使われた言葉であり、元は、日本国内の大学受験界において駿台予備学校(駿台グループ)(駿台)、河合塾(河合)、代々木ゼミナール(代ゼミ)の3つの予備校を指す言葉であった。この3校の頭文字を取ってSKYとも表記する。
三大予備校が全国展開を強めた1980年代ごろから使われた用語であり、生徒数や事業展開の規模(模擬試験や受験関連書籍、受験情報提供等)で他の中小予備校を圧倒した。しかし、代ゼミは2015年度に実施した校舎数の大幅削減および全国模擬試験の廃止によって三大予備校から外れ、駿台予備学校、河合塾のみを指して「二大予備校」と呼ばれるようになった[1]。
2010年代以降は東進ハイスクールの生徒数が多く増加し[2]、駿台予備学校、河合塾、東進ハイスクールを指して三大予備校と呼ぶこともある[3]。
概説
- 歴史的には駿台予備学校が最も古く、河合塾、代々木ゼミナールがそれに続く。
- 河合塾の東京進出前後時期のこれら三大予備校の展開をモデルとした小説作品に城山三郎著『今日は再び来らず』(講談社文庫:絶版)があり、当時の三大予備校の各々の特徴が描写されている。
- 受験生の間では「生徒の駿台、机の河合、講師の代ゼミ」と言われてきた。駿台は受講生のレベルが高く、河合は机が広く、代ゼミは人気講師の看板が強いのがウリ[注 1]という意味である。
- 専修学校・各種学校登録のものについては全て学校法人(正確には準学校法人)による運営であるが(次項「比較」参照)、現役生専門校など一部校舎については関連会社による運営となっている。
比較
脚注
注釈
- ^ 駿台・代ゼミは大学の大教室で使われるような数人分が横につながった机だったのに対して、河合では高校などで使われるような一人分単独の机であったため。現在の「机」とはテキストがしっかりしている、自主学習支援環境が強いなどの意味を持つ。また、そのために設備の河合とも呼ばれることがある。
- ^ 株式会社運営のものについては「駿台」(現役生専門校については「駿台現役フロンティア」)が正式名であり、「予備学校」はつかない。
出典
- ^ 小林 拓矢 (2017年8月28日). “代ゼミ脱落で「二大予備校」時代に。最終決戦を制するのは?”. BEST T!MES. https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/6642 2018年7月10日閲覧。
- ^ “2020-12-12”. 予備校の生徒数を徹底比較! 主要予備校生徒数ランキング閲覧。
- ^ A4studio. “予備校の代名詞「駿台」校舎閉校ラッシュの背景…浪人生激減、ビジネスモデルが岐路”. ビジネスジャーナル/Business Journal | ビジネスの本音に迫る. 2022年9月27日閲覧。
関連項目