上方漫才大賞 |
---|
受賞対象 | 上方漫才界のすべての漫才師の中でその年最も活躍した漫才師 |
---|
開催日 | 原則として4月に発表会を開催(5月に開催する場合あり) |
---|
国 | 日本 |
---|
主催 | ラジオ大阪 関西テレビ放送 |
---|
初回 | 1966年 |
---|
最新回 | 2024年 |
---|
最新受賞者 | 笑い飯 |
---|
公式サイト | 公式サイト |
---|
上方漫才大賞(かみがたまんざいたいしょう)は、上方の漫才を育て顕彰する目的で1966年(昭和41年)にラジオ大阪(OBC)が設立した賞。通称「上漫(かみまん)」。漫才関係で最も古い歴史を持つ賞で、1999年(平成11年)からは関西テレビ放送が主催社に加わっている[1]。
「大賞」については、複数の候補(ノミネート芸人)をあらかじめ審査した後に、発表会で明らかにされる。例年は、この発表会が4月中の土曜日の午後に一般公開方式で催されていて、「奨励賞」と「新人賞」をノミネート芸人による漫才の競演(ネタバトル)で決める場にもなっている(後述)。
2005年(平成17年)の第40回以降の発表会では、関西テレビとラジオ大阪で関西ローカル向けに同時生中継を実施している。
概要
現存する漫才コンクールでは唯一、年齢・芸歴を問わず、全ての漫才師から賞を選出。開催地の大阪府を含む京都周辺の地域を指す「上方」をコンクールの名称に用いているが、他の地域を拠点に活動中の芸人にも門戸を開いている。ちなみに、かつては読売テレビ(関西テレビと同じ在阪の民放テレビ単営局)も上方お笑い大賞(落語家やピン芸人を含めた全てのお笑い芸人が対象のコンクール)を主催していたが、2006年限りで終了している。
発表会は長らくオリックス劇場(旧大阪厚生年金会館大ホール)で催されているが、2010年から2014年までは御堂会館、2016年には梅田芸術劇場、2021年から2023年まではCOOL JAPAN PARK OSAKAを使用していた。
例年は一般客による発表会の観覧を有料で認めていて、関西テレビとラジオ大阪で観覧希望者を募集している。2015年の第50回大会では、50回記念企画として、特典付きのプレミアムシートを別途販売していた。また、この大会から各賞の賞金と審査方法を変更。各賞のノミネート芸人については、インターネットで開催前に実施する投票の結果を加味したうえで、あらかじめ選出するようになった。また、新人賞に加えて、奨励賞でもノミネート芸人が発表会でネタを披露した後に受賞者を決定。さらに、新人賞・奨励賞とも、発表会の放送中に視聴者が「かみまん投票」(インターネット経由での投票システム)を通じて審査に参加できるようになった。
なお、2020年の初頭から日本国内で新型コロナウイルスの感染が拡大していることを背景に、2020年の第55回は劇場からの生放送や奨励賞・新人賞の選考を中止。大賞の授与式のみ実施したほか、テレビ・ラジオとも事前に収録した内容を放送した[2]、2021年の第56回で、選考会・発表会・生放送・「かみまん投票」を再開。エースコックが冠スポンサーに付いたことによって、「エースコックpresents 上方漫才大賞」というタイトルが使われている。ただし、発表会の無料観覧募集までは実施せず、有料の前売券を購入した観覧客にのみTTホールへの入場を認めていた。もっとも、「エースコックの冠大会」として開催されたのは第56回のみで、2023年の第58回では例年より遅い5月27日に発表会が組まれている。
受賞者について
大賞の最年少受賞記録は、ダウンタウンの25歳(第24回・1989年)。ダウンタウンは芸歴7年目[注 1]での大賞受賞であり、これはデビューから大賞受賞までの最短記録である。
結成から大賞受賞までの最短記録は、フットボールアワーの5年[注 2](第39回・2004年)。
大賞の最多受賞はオール阪神・巨人の4回。
第10回(1975年)から第56回(2021年)までの大賞受賞者は、奨励賞、新人賞、新人奨励賞、特別賞のいずれかを受賞している。第57回(2022年)でミルクボーイが受賞し、第9回(1974年)の三人奴以来、48年ぶりの奨励賞、新人賞を受賞していない大賞受賞者となった[3]。
賞の一覧
- 大賞:上方漫才界のすべての漫才師の中でその年最も活躍した漫才師に贈られる。賞状・記念トロフィー・賞金200万円が贈呈される。
- 奨励賞:大賞に準ずる賞で、中堅級のキャリアが目安となる。賞状・記念トロフィー・賞金150万円が贈呈される。
- 新人賞:第1回から第35回までと、第45回からは新人部門の1位。第36回から第44回までは優秀新人賞に次ぐ新人部門の2位。賞状・記念トロフィー・賞金100万円が贈呈される。
第49回(2014年)までは、大賞と奨励賞は審査委員会の事前選考によって当日に発表され、新人賞についてはノミネートされた芸人5組のネタバトルによって行われてきた。第50回(2015年)からは、奨励賞についてもノミネート芸人5組によるネタバトルが行われるようになるとともに、新人賞のノミネート芸人が7組へと増加した。
受賞者
候補者
新人賞・奨励賞・大賞
|
第50回 (2015年)
|
新人賞
|
アキナ |
尼神インター |
コマンダンテ |
シンクロック |
ブランケット |
和牛 |
吉田たち
|
奨励賞
|
|
学天即 |
オジンオズボーン |
かまいたち |
銀シャリ |
藤崎マーケット
|
|
大賞
|
|
ザ・ぼんち |
テンダラー |
NON STYLE
|
|
第51回 (2016年)
|
新人賞
|
ミキ |
コマンダンテ |
トット |
どんぐり兄弟 |
尼神インター |
アルミカン |
マルセイユ
|
奨励賞
|
|
銀シャリ |
チキチキジョニー |
スーパーマラドーナ |
なすなかにし |
ジャルジャル
|
|
大賞
|
|
海原やすよ ともこ |
オール阪神・巨人 |
中川家
|
|
第52回 (2017年)
|
新人賞
|
ミキ |
霜降り明星 |
尼神インター |
アルミカン |
ネイビーズアフロ |
トット |
見取り図
|
奨励賞
|
|
吉田たち |
スーパーマラドーナ |
和牛 |
なすなかにし |
アキナ
|
|
第53回 (2018年)
|
新人賞
|
アルミカン |
ネイビーズアフロ |
祇園 |
マルセイユ |
見取り図 |
霜降り明星 |
さや香
|
奨励賞
|
|
かまいたち |
ジャルジャル |
なすなかにし |
アインシュタイン |
和牛
|
|
第54回 (2019年)
|
新人賞
|
アルミカン |
たくろう |
マルセイユ |
さや香 |
からし蓮根 |
ネイビーズアフロ |
ミキ
|
奨励賞
|
|
アキナ |
なすなかにし |
アインシュタイン |
かまいたち |
ジャルジャル
|
|
第55回 (2020年)
|
新型コロナウイルス感染拡大の影響で選考中止
|
第56回 (2021年)
|
新人賞
|
エンペラー |
風穴あけるズ |
カベポスター |
からし蓮根 |
コウテイ |
ネイビーズアフロ |
ラニーノーズ
|
奨励賞
|
|
アインシュタイン |
祇園 |
プラス・マイナス |
ミキ |
見取り図
|
|
第57回 (2022年)
|
新人賞
|
カベポスター |
からし蓮根 |
たくろう |
天才ピアニスト |
ニッポンの社長 |
フースーヤ |
もも
|
奨励賞
|
|
祇園 |
すゑひろがりず |
ミキ |
見取り図 |
ロングコートダディ
|
|
第58回 (2023年)
|
新人賞
|
カベポスター
|
さや香
|
ダブルヒガシ
|
天才ピアニスト
|
ドーナツ・ピーナツ
|
ハイツ友の会
|
令和ロマン
|
奨励賞
|
|
なすなかにし
|
ビスケットブラザーズ
|
見取り図
|
吉田たち
|
ロングコートダディ
|
|
テレビ中継スタッフ
- 第59回(2024年4月13日放送分)
- 構成:萩原芳樹、小堂稔典、中野貴至
- 舞台監督:松上博明、徳永朗佳
- 音響・PA:中西俊介
- モニター:ズイコー21
- ムービングオペレーター:出馬勇人
- 美術:すくらんぶる
- メイク:powder(パウダー)
- ナレーション:北又ちゅん
- TD/SW:藤松智哉(カンテレ)
- CAM:岩崎裕司(カンテレ)
- VE:結城芳彦(カンテレ)
- MIX:中道尚宏(カンテレ)
- LD:二位裕之
- 音効:森原健晃
- MA:小鑓雄也
- 編集:藤崎一成、浜村典彦
- 技術協力:ウエストワン、大阪共立、エビスラボ、トニックファンクション
- 撮影協力:オリックス劇場
- TK:白石純子、松本美希
- CG:井口和俊
- タイトル:タイトルエイト
- 編成:宮下育雄・槌谷英孝(ともにカンテレ)
- 事業:大場雅・波多野彩(ともにカンテレ)
- 宣伝:森大成(カンテレ)
- AP:中村真優
- デスク:中越菜々子、吉原菜々子
- AD:緒方航平、笹橋功一、岩﨑彩
- ディレクター:兼子哲・猪原樂・牧野樹生・赤司京香(ともにカンテレ)
- 演出:木下裕正(カンテレ)
- 制作:カンテレ コンテンツ統括本部 制作局 制作部
- 制作著作:カンテレ(関西テレビ放送)
- 過去のスタッフ
- 構成:萩原芳樹、小堂稔典、中野貴至
- ムービングオペレーター:澤目薫
- CAM:宮田太(カンテレ)
- VE:松井勝正(カンテレ)
- MIX:中道尚宏(カンテレ)
- LD:大塚美穂
- 技術協力:関西ロケーションサービス
- 撮影協力:COOL JAPAN PARK OSAKA
- TK:小島由香、中嶋多美子
- タイトル:タイトルエイト
- 編成:廣瀬重之(カンテレ)
- 宣伝:春田享子・金叡珍(ともにカンテレ)
- ディレクター:芳仲真雪子(カンテレ)
- AD:川原悠・岡崎優(ともにカンテレ)
- プロデューサー:長野聡(カンテレ)
関連番組
上方漫才大賞の使者! 漫才マン
毎年上方漫才大賞を盛り上げるため直前に放送される漫才特別番組[注 3][4]。
基本関西ローカルだがフジテレビで放送されたことがある[5]。
脚注
注釈
出典
外部リンク