串本町(くしもとちょう)は、和歌山県の本州最南端にある町。東牟婁郡に属する。
概要
町域は紀伊半島の最南端に位置している。熊野灘の南端部に位置しているほか、古座川の上流域に紀伊山地が広がる。
最南端の潮岬がある部分は紀伊半島から突き出しており、串本の市街地は潮岬側と元来の陸を繋ぐ砂州の上にある。市街地の東側には紀伊大島があり、1999年(平成11年)9月に完成したくしもと大橋で結ばれている。
海岸部は吉野熊野国立公園地域に指定されている。また潮岬のほか国の天然記念物である橋杭岩や世界で唯一の「非サンゴ礁海域に存在するサンゴ礁」があり、日本初の海中公園にもなった地域を含む沿岸海域は、2005年(平成17年)11月8日よりラムサール条約に登録されている[1][2]。
地理
地形
山地
- 主な山
河川
- 主な川
海岸
- 磯
- 岬
島嶼
- 主な島
気候
海洋性気候で年中温暖だが、夏の気温はあまり上がらない。夏から秋にかけては台風の通過が多く、枕崎市(鹿児島県)、室戸市(高知県:室戸岬)などと並び台風銀座の一つである。
潮岬特別地域気象観測所(串本町潮岬、標高68m)の気候
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月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年
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最高気温記録 °C (°F)
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23.6 (74.5)
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23.4 (74.1)
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23.9 (75)
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26.2 (79.2)
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29.4 (84.9)
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30.8 (87.4)
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35.6 (96.1)
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36.1 (97)
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33.8 (92.8)
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29.7 (85.5)
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27.2 (81)
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23.3 (73.9)
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36.1 (97)
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平均最高気温 °C (°F)
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11.4 (52.5)
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12.4 (54.3)
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15.2 (59.4)
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18.8 (65.8)
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22.5 (72.5)
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24.7 (76.5)
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28.2 (82.8)
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29.8 (85.6)
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27.6 (81.7)
|
23.2 (73.8)
|
18.7 (65.7)
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13.8 (56.8)
|
20.5 (68.9)
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日平均気温 °C (°F)
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8.3 (46.9)
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8.8 (47.8)
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11.6 (52.9)
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15.6 (60.1)
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19.3 (66.7)
|
22.1 (71.8)
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25.7 (78.3)
|
26.9 (80.4)
|
24.6 (76.3)
|
20.3 (68.5)
|
15.5 (59.9)
|
10.6 (51.1)
|
17.5 (63.5)
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平均最低気温 °C (°F)
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5.2 (41.4)
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5.3 (41.5)
|
8.2 (46.8)
|
12.3 (54.1)
|
16.6 (61.9)
|
19.9 (67.8)
|
23.8 (74.8)
|
24.8 (76.6)
|
22.1 (71.8)
|
17.7 (63.9)
|
12.4 (54.3)
|
7.5 (45.5)
|
14.6 (58.3)
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最低気温記録 °C (°F)
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−3.6 (25.5)
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−5.0 (23)
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−2.2 (28)
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1.5 (34.7)
|
7.3 (45.1)
|
12.5 (54.5)
|
15.3 (59.5)
|
18.1 (64.6)
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14.2 (57.6)
|
7.7 (45.9)
|
2.5 (36.5)
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−2.0 (28.4)
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−5.0 (23)
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降水量 mm (inch)
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97.7 (3.846)
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118.1 (4.65)
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185.5 (7.303)
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212.3 (8.358)
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236.7 (9.319)
|
364.7 (14.358)
|
298.4 (11.748)
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260.3 (10.248)
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339.2 (13.354)
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286.6 (11.283)
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152.0 (5.984)
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102.9 (4.051)
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2,654.3 (104.5)
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平均降水日数 (≥0.5 mm)
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7.1
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8.3
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11.8
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11.4
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11.9
|
15.8
|
12.9
|
12.4
|
13.2
|
12.0
|
9.3
|
7.0
|
133.1
|
% 湿度
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58
|
58
|
62
|
68
|
75
|
84
|
86
|
84
|
78
|
72
|
64
|
60
|
71
|
平均月間日照時間
|
192.5
|
187.9
|
198.6
|
201.9
|
193.2
|
132.4
|
193.2
|
234.8
|
176.8
|
169.8
|
177.5
|
194.0
|
2,255.9
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出典:気象庁 (平均値:1991年-2020年、極値:1913年-現在)[4][5]
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地域
- 旧西牟婁郡串本町地区
- 旧西牟婁郡和深村地区 - 和深、里川、田子、江田
- 旧西牟婁郡田並村地区 - 田並、田並上
- 旧西牟婁郡有田村地区 - 有田、有田上、吐生
- 旧西牟婁郡串本町地区 - 高富、二色、鬮野川、サンゴ台、串本
- 旧西牟婁郡潮岬村地区 - 潮岬、出雲
- 旧東牟婁郡大島村地区 - 大島、須江、樫野
- 旧東牟婁郡古座町地区
- 旧東牟婁郡西向町地区 - 姫、姫川、伊串、西向、神野川、古田
- 旧東牟婁郡古座町地区 - 古座、中湊、上野山、津荷
- 旧東牟婁郡田原村地区 - 田原、佐部、上田原
人口
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串本町と全国の年齢別人口分布(2005年)
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串本町の年齢・男女別人口分布(2005年)
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■紫色 ― 串本町 ■緑色 ― 日本全国
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■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性
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串本町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
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27,141人
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1975年(昭和50年)
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26,763人
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1980年(昭和55年)
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26,256人
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1985年(昭和60年)
|
25,148人
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1990年(平成2年)
|
23,937人
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1995年(平成7年)
|
22,521人
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2000年(平成12年)
|
21,429人
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2005年(平成17年)
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19,931人
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2010年(平成22年)
|
18,249人
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2015年(平成27年)
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16,558人
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2020年(令和2年)
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14,959人
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総務省統計局 国勢調査より
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隣接自治体
- 和歌山県
歴史
第一次西牟婁郡串本町時代
第二次西牟婁郡串本町時代
東牟婁郡串本町時代
- 2005年(平成17年)4月1日 - 西牟婁郡串本町が東牟婁郡古座町と新設合併して東牟婁郡串本町が発足。旧串本町は西牟婁郡に属していたが、広域行政や経済面などで新宮市および東牟婁郡との結びつきが比較的強かった歴史的経緯から、合併にあわせて東牟婁郡に変更した。
- 2021年(令和3年)7月26日 - 同町サンゴ台にある海抜約50メートルの高台に新庁舎を建設し、移転した。旧庁舎の本館が老朽化しており、また所在地の海抜も約3メートルと低く、大地震による津波発生時には大規模な浸水被害が予想されたためである。[6][7]
-
旧・古座町と合併前の旧・串本町の範囲
-
旧・串本町と合併前の旧・古座町の範囲
国家機関
防衛省
- 航空自衛隊
法務省
- 検察庁
裁判所
国土交通省
- 海上保安庁
施設
警察
- 本部
- 交番
- 駐在所
- 潮岬警察官駐在所(串本町潮岬)
- 田並警察官駐在所(串本町田並)
- 和深警察官駐在所(串本町和深)
- 大島警察官駐在所(串本町大島)
消防
- 本部
- 消防署
医療
- 主な病院
郵便局
- 主な郵便局
図書館
文化施設
- 交流施設
串本町文化センター
- 博物館
- 美術館
運動施設
- 串本町立体育館
- 串本町総合運動公園 サン·ナンタンランド
対外関係
姉妹都市・提携都市
海外
- 姉妹都市
経済
第一次産業
農業
温暖な気候を利用したイチゴ、ポンカン栽培が盛んで、それぞれ「くろしおイチゴ」「くろしおポンカン」としてブランド化している。また、大島では古くからキンカンが特産品となっている。
漁業
カツオ漁が盛んで、「しょらさん鰹」としてブランド化している(しょらさんとは串本の方言で、「優しい人」の意味)。また、マグロやトビウオ、サンマなどの水揚げも盛ん。
第三次産業
宇宙
スペースワン社運用のもと、小型ロケットで人工衛星を打ち上げる商業宇宙輸送サービスを提供することを目的として建設された、日本初の民間ロケット発射場。
情報・通信
マスメディア
中継局
教育
高等学校
中学校
小学校
交通
鉄道
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)
バス
道路
高速道路
国道
県道
- 主要地方道
- 一般県道
道の駅
観光
名所・旧跡
- 主な城郭
- 主な寺院
- 主な史跡
観光スポット
文化・名物
祭事・催事
- 磯打ち網漁 - 当町内で行われる伝統漁法のひとつ。
- 串本節 - 当町に伝わる民謡。
出身関連著名人
出身著名人
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク
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