大曼荼羅(だいまんだら)とは、題目の周囲に漢字・梵字で記された仏・菩薩、仏弟子、天台系の学僧たち、インド・中国・日本の神々の名号などを配置した、日蓮宗(法華宗)系の諸宗派で使用される本尊。「大曼荼羅御本尊」とも。
法華経の世界を図や名号などで表す法華曼荼羅の一種。
概要
鎌倉・妙本寺蔵日蓮門下の諸派に於ける法華曼荼羅は、日蓮が末法の時代に対応するために、法華経後半十四品(本門)に登場する、如来、菩薩、明王、天などを漢字や梵字で書き表した文字曼荼羅である。敬称として「大曼荼羅御本尊」と称し、中央の題目から長く延びた線を引く特徴から、髭曼荼羅とも呼ばれている。また、一部には文字でなく画像で表したものもある。
十界の諸仏・諸神を配置していることから十界曼荼羅(日蓮奠定十界曼荼羅・宗祖奠定十界曼荼羅)などとも称される。
1271年(文永8年)に書いたものが最初で、日蓮直筆は127幅余が現存する[1]。
構成
特に中央に南無妙法蓮華経(お題目)並びに四天王や梵字(種字)で表された愛染明王・不動明王、そして(お題目)下の日蓮大聖人の花押が重要な意味を持つ。
脚注
- ^ 渡辺喜勝「「文字マンダラ」=光と言葉のシンボリズム」『日本の名僧12 法華の行者 日蓮 』、佐々木馨、吉川弘文館、2003年。
関連項目
外部リンク