新善光寺(しんぜんこうじ)は、滋賀県長浜市にある仏教寺院。時宗。御影堂(みえどう)として知られた。
概略と沿革
天長年間(824年〜834年)に檀林皇后が弘法大師を招請して開山したという。弘安7年(1284年)、後嵯峨天皇の皇子である王阿上人が再興し、時宗としたと伝える[1]。六条左女牛にあったが、後に五条大橋の袂に移った。太平洋戦争中に疎開のため現在の滋賀県長浜市に移転した。旧地は現在「御影堂町」「御影堂前町」の町名として残っている。
時宗十二派の中では時宗御影堂派の本山であった。末寺はなく、寺の周辺に妻帯の塔頭が多数存在していた。塔頭の人たちが副業として「御影堂扇」を作って販売していた[2]。現在の土産物産業の基礎となっている[3]。
当寺が六条道場歓喜光寺に隣り合って位置していた時の縁で、『一遍聖絵』を借り受けて複写したのが『一遍聖絵』御影堂本である。近代に入って流出し、前田侯爵家を経て尊経閣文庫と奈良県の山林王が所有している。
文化財
重要文化財(国指定)
- 鎌倉時代のものと推定される[4]。
交通アクセス
西日本旅客鉄道北陸本線長浜駅より路線バスで約20分、千草東バス停留所で下車徒歩5分
脚注
- ^ 国際日本文化研究センター
- ^ 国際日本文化研究センター
- ^ 京扇堂
- ^ 国指定文化財等データベース