札幌エスタ(さっぽろエスタ、Sapporo Esta) は、北海道札幌市中央区北5条西2丁目[1]にかつて存在した複合商業施設[5]である。名称はスペイン語のエスタシオン(駅、季節の意)に由来し[5]、四季を通じて人々の集う楽しい広場を目指す願いを込めたものとした[6]。
概要
「JRタワー」を構成する施設の一つで、地下1階は「札幌ステラプレイス」や「アピア」に接続しており、2階と7階には「札幌ステラプレイス」への連絡通路(「札幌ステラプレイス」の地上2階と6階に接続)が設けられていた。
JR北海道の札幌駅や札幌市営地下鉄さっぽろ駅に直結していたほか[7]、地上1階部分に「札幌駅バスターミナル」が併設され、交通結節点として機能していた。
館内には食料品店や飲食店、ファッションや雑貨などの専門店、ゲームセンター、フードテーマパーク、多目的ホール、屋上庭園などがあった。
フロア構成(2023年8月31日閉館時)[8]
階 |
売場
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11F |
プラニスホール(326 m²)・そらのガーデン(冬季間閉園)
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10F |
札幌ら~めん共和国・レストラン街
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9F |
アミューズメントゾーン (トーマスステーション札幌、namco札幌エスタ店、キーズカフェ)
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8F |
ファッション&雑貨 (ライトオン、ABC-MARTグランドステージ、GU、ラフィネ、ハニーズ、ブリックハウスシャツ工房、ヴィレッジヴァンガード)
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7F |
ファッション&雑貨 (ニトリEXPRESS、パフューマジック、レシィーニュ、グローバルワーク、コーエン ジェネラルストア、オンリー、レプシィム、ハレノヒ フロム 木糸土、アフラック よくわかる!ほけん案内、ビューティーサロンタナカ)
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6F |
ファッション&雑貨 (ロフト、リシェリエ、ガチャガチャ専門店#C-pla)
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5F |
ファッション&雑貨 (ユニクロ、カナリヤ)
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4F |
ビックカメラ札幌店(家電・時計・おもちゃ・ゲーム)
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3F |
ビックカメラ札幌店(パソコン・AV家電)
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2F |
ビックカメラ札幌店(ビューティー・ドラッグ) クォール薬局 札幌アイ・クリニック
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1F |
ビックカメラ札幌店(カメラ・スマートフォン) 札幌駅バスターミナル
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B1F |
エスタ大食品街(28店舗)
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B2F |
キャンドゥ ターミナル歯科 エンブレム札幌エスタ店
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札幌そごう
札幌そごう SAPPORO SOGO |
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店舗概要 |
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所在地 |
〒060-0005 北海道札幌市中央区北5条西2丁目1番地 |
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開業日 |
1978年(昭和53年)9月1日 |
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閉業日 |
2000年(平成12年)12月31日 |
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正式名称 |
札幌ターミナルビル(札幌そごう・ESTA札幌) |
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施設管理者 |
札幌ターミナルビル株式会社 |
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商業施設面積 |
23,626 m² |
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後身 |
札幌エスタ |
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外部リンク |
店舗HP(Webアーカイブ) |
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SOGO |
テンプレートを表示 |
札幌そごう(さっぽろ そごう)は、かつて株式会社札幌そごうが北海道札幌市で運営していた百貨店。
そごう時代のフロア[9]
階 |
売場
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屋上 |
屋上階
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10F |
エスタ味のテラス
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9F |
大催会場
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8F |
リビング・ダイニング・インテリアのフロア
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7F |
キッズ・文具・玩具・カメラのフロア
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6F |
レディスファッション・きもの・時計・宝石・貴金属のフロア
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5F |
メンズファッション・スポーツウェア・オーダーサロン・イージーオーダーサロン・メガネサロンのフロア
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4F |
レディスファッションのフロア
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3F |
レディスファッションのフロア
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2F |
ハンドバッグ・婦人くつのフロア
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1F |
コスメティック・アクセサリー・婦人用品のフロア
ネクタイ・紳士用品のフロア
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B1F |
大食品街
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B2F |
新鮮市場
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沿革
1962年に北海道旅館環境衛生同業組合温泉部会の事務局長が札幌駅東側の国鉄バスターミナル用地を再開発する形でのトラベルセンター計画を発案し札幌鉄道局の営業部長に提案しこれを発展させる形で[10]、1963年頃から札幌商工会議所が札幌駅東側での商業施設やバスターミナルなどをあわせた観光産業施設の建設を要請し[6]、初期には6000平米の敷地に地下1階地上9階で1階にバスターミナルと2階に旅行センターや案内所や土産店を備えた「トラベルセンター」、3-6階にデパート・7-9階をホテルやオフィスを配置する案が出され[10]、北口側での伊藤組・丸井今井など地元財界や鉄道弘済会などの出資による地下2階・地上8階で1・2階を駅施設・3-5階をデパートや物産館・6-8階にホテルを備える「北口ステーションビル」計画との競合や地崎宇三郎代議士が「25階か28階建ての大きいビルにして使い道を増やしたい」といった案を口にしていたものの[10]、その後1966年の札幌五輪開催決定をきっかけとして具体的な検討に入り、1971年の日本国有鉄道法の改正で駅と一体化した商業施設への国鉄の出資が認められ国鉄北海道総局内に事業チームを編成し「札幌交通センタービル」構想としてホテルやバスターミナルを併設した25階建て商業ビルの建設を計画し1972年には本社幹部も配属された[6]。
札幌駅地下名店街など既存商店街からの反発もあったが1971年7月には札幌駅地下の札幌ステーションデパート協同組合と建設協定が結ばれるなど好転していき、その後供給過剰を危惧してホテル併設案を断念しバスターミナル・駐車場併設の商業ビルとしての開発を決定、オイルショックによる国鉄からの設備投資保留を経て1975年に国鉄50%・札幌市10%・ほか鉄道弘済会や大手銀行らの出資で運営会社「札幌ターミナルビル株式会社」を設立、1976年に建設大臣・運輸大臣・国鉄総裁承認や売り場面積・バスターミナルの承認を受け8月2日に起工し1978年8月28日に竣工[6]。
エスタの開業当初は、百貨店のそごうが北海道内初出店となる「札幌そごう」が核店舗として入居していた。オープン時のキャッチフレーズは「でっかい、そごう」であった[新聞 1]。
2000年に「札幌そごう」が閉店。以後、半年間は地下の食料品売場「エスタフードタウン」、1階の「札幌駅バスターミナル」、10階の「エスタグルメタウン」のみが営業を継続していたが、2001年に後継テナントとして北海道内初出店となる家電量販店のビックカメラが入居。その後もユニクロやABCマートなどの衣料品店、ニトリやロフトなどの生活雑貨店、アミューズメント施設の「ナムコ」などが入居していた。
閉館へ
2016年12月9日、札幌市が同日公表した「札幌駅交流拠点先導街区整備基本構想案」の中で、2030年度に予定されている北海道新幹線の札幌延伸に合わせて、「札幌エスタ」と「札幌駅バスターミナル」を一体的に建て替えることを検討していることが報じられた。「エスタ」に隣接する札幌駅東口の市有地(中央区北5条西1丁目)に高層ビルを建設するほか、南口広場と創成川周辺を結ぶ歩行者通路を高層ビルなどと一体的に整備する構想となっている[新聞 2]。また、エスタが取り壊された際には、その跡地にバスターミナルをあらためて設置する構想も盛り込まれている[新聞 3]。
2018年2月15日、JR北海道は北海道新幹線札幌駅のホーム位置に関する「東案その2」のイメージ図とともに、屋上を緑地化し、周囲との調和を図った「札幌エスタ」の建て替えイメージを公表した[新聞 4]。同年3月14日、JR北海道の島田修社長(当時)は同日開かれた記者会見にて、北海道新幹線札幌駅ホーム位置の決定後、札幌市の駅前再開発計画と連動する形で「エスタ」の建て替えを検討する考えを示した[新聞 5]。
2021年11月10日、「エスタ」を2023年夏に閉店し、解体・新規建設工事を行い、2029年度早期に新たな商業施設を開業する方針を、JR北海道が示した[11]。2022年5月、札幌エスタの1階から4階で営業する核テナントの一つであるビックカメラ札幌店が東急百貨店さっぽろ店に移転する計画が報じられた[12]。
JR北海道は2023年3月15日に札幌エスタの最終営業日を同年8月31日とすることを発表した[新聞 6]。また、同日にさっぽろ東急百貨店は同年秋をめどにリニューアルし、ビックカメラやバンダイナムコアミューズメントによるアミューズメント施設を施設内に移転出店させることを発表した[13]その後、ユニクロやGUなども同店舗に移転する事が発表された[14]。
年表
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地下1階 エスタ大食品街(2007年7月)
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2階入口(2014年7月)
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8階(2014年7月)
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10階レストラン街(2014年7月)
脚注
出典
新聞記事
関連項目
外部リンク
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駅入居施設 | |
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廃止・閉鎖 | |
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関連カテゴリ | |
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