株式会社角川ゲームス(かどかわゲームス、英: KADOKAWA GAMES, LTD.)は、かつて存在した日本のゲーム会社。株式会社KADOKAWAの子会社であった。
概要
元来角川グループ内では、角川書店、アスキー・メディアワークス、エンターブレインといった傘下企業が、それぞれ独自にゲームソフトの開発・販売を手がけていたが、各企業間の連携を進め、グループ一体となったゲーム事業の強化を図るために、戦略的子会社として2009年4月に設立された。これにより、角川ゲームスが司令塔となって、角川グループ内での連携とそれに伴う営業力・プロデュース力の強化、角川グループ各社が持つ各種コンテンツのゲーム化の推進、グループ外の販売会社・開発会社との連携、ゲームコンテンツによる収益力強化や新しいゲーム市場の創造を目指す。
2016年4月、海外展開を狙い中国と台湾のパブリッシャーと資本業務提携、角川ゲームス社長である安田善巳が引き続き最高開発責任者としてゲーム開発に取り組むことを発表した。
2022年5月、設立以来の社長であった安田善巳と取締役の冬野智が新たにDragami Gamesを起業・独立し、従来「角川ゲームス」ブランドで発売された約半数のタイトルに関する知的財産権が新会社へ移譲されることになった[2]。
2022年7月1日、Dragami Gamesの営業開始に伴い一部の開発タイトルを同社に移管。それに伴い、角川ゲームスの規模は大幅に縮小し、公式ホームページから製品情報ページが削除されるとともに、「メタルマックス」シリーズを除くKADOKAWA(キャラアニ含む)主導で開発されたタイトルの発売元がKADOKAWAとなった[3]。「メタルマックス」シリーズは「メタルマックスゼノ リボーン」の国内発売権をクラウディッドレパードエンタテインメントが取得[4]。「メタルドッグズ」は開発元の24Frameが国内発売元を兼任することとなった[5]。「メタルマックスゼノ」以前の旧作タイトルは2022年6月30日までにダウンロード配信を一時停止していたが、同年7月29日付でCygamesが角川ゲームスから同シリーズ関係の諸権利を譲り受けたことが発表された[6]。KADOKAWAやキャラアニが企画・制作し、知的財産権も管理する作品の発売権は、KADOKAWAグループの同業者であるスパイク・チュンソフトやフロム・ソフトウェアの何れかに移管された。同年に清算結了し、解散した。
主なタイトル
発足当時は角川書店を除くグループ各社のゲームソフトの販売元になっており、角川ゲームス自身が発売元になるのは『メタルマックス3』が第1作となる。また、2010年10月にはグループ外の企業であるプロペやグラスホッパー・マニファクチュアと共同プロジェクトを進めていることを発表している。2011年1月20日、同年4月1日付で角川書店、アスキー・メディアワークス、エンターブレイン3社のゲームパブリッシング事業を角川ゲームスに統合すると発表した[7]。また、2011年8月にはワーナー・ブラザースと業務提携し、ロリポップチェーンソーの全世界60ヶ国以上での販売展開を行った。ロリポップチェーンソーは、角川ゲームスタイトルとしては初のミリオンセラーを記録している。2012年2月にはキャラアニがゲーム事業に参入するのに伴い、同社製作のゲーム発売元となることが発表されている。
KADOKAWA#ゲーム事業、角川書店#ゲームソフト、アスキー・メディアワークス#ゲームソフト、エンターブレイン#主なコンピュータゲーム、メディアファクトリー#コンピュータゲーム、富士見書房#主なゲームもそれぞれ参照。
角川ゲームス
- 「■」が付いたタイトルはDragami Gamesに権利譲渡[2]。「▲」が付いたタイトルはその他の企業に権利が移ったことを表す。
エンターブレイン
RPGツクールDSを除く全製品で、エンターブレインが企画・制作・著作をてがけ、角川ゲームスが発売元となっている。
アスキー・メディアワークス
『デュラララ!! 3way standoff -alley-』まではアスキー・メディアワークスが発売元、角川ゲームスが販売元という体制でリリースされていた。『ロウきゅーぶ!』より基本的にアスキー・メディアワークスが企画・制作を手がけ、角川ゲームスが発売元となる。
角川書店
以下の作品より基本的に角川書店が企画・制作を手がけ、角川ゲームスが発売元となる。
KADOKAWA
KADOKAWAが企画・制作を手がけ、角川ゲームスが発売元となる。
キャラアニ
キャラアニが制作・著作をてがけ、角川ゲームスが発売元となっている。
メディアファクトリー
2007年発売の『ポケモンカードゲームDP エントリーパック'08』以降一時的にゲーム事業撤退していたが、2013年に再始動。基本的にメディアファクトリーが企画・制作を手がけ、角川ゲームスが発売元となる。
発売日 |
タイトル |
プラットフォーム |
制作・著作 |
開発 |
備考
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2013年12月11日 |
5人の恋プリンス〜ヒミツの契約結婚〜 |
iOS Android |
KADOKAWA(メディアファクトリー) |
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Androidのみ2014年2月20日
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関連人物
関連項目
脚注
注釈
- ^ 円卓の生徒(Xbox 360版)の通常版はエクスペリエンス自社による販売
- ^ 2015年より開発から離れている
- ^ PlayStation Storeでの配信限定
- ^ 単独シナリオ5作として配信された作品の完全版
- ^ 原作はエンターブレインからの発行となる。
- ^ 企画・製作:角川書店/ニトロプラス
出典
外部リンク