「Tears 」(ティアーズ)は、ロックバンド、X JAPAN が1993年11月10日にリリースした9作目のシングル である。
オリコンチャート では「WEEK END 」以来となる最高位タイの2位を記録。次作「Rusty Nail 」で初のシングル・チャート1位を達成するが、売り上げでは本作がバンド最大のヒット作である。
解説
グループ名改名後の第1弾シングル。1992年に第43回NHK紅白歌合戦 のテーマ・ソングとしてYOSHIKI が書き下ろした「Tears ~大地を濡らして~」が基になっているため、「Tears ~X JAPAN Version~」と表記されることが多かった。HIDE がYOSHIKIにX JAPANの曲としてレコーディングをするよう進言したという逸話がある。また、HIDEが最も愛した曲だったといわれ、X JAPANにとっては特別なバラードだという[ 2] 。YOSHIKIはこの曲が亡き父親に対して「いつか、僕は貴方よりも歳をとるだろう」と想って書いた曲であると明かしている[ 3] 。作詞でクレジットされている白鳥瞳とは、YOSHIKIのペンネームである。そして此の曲の歌詞には白鳥瞳(YOSHIKI)の芸術観が見せられていると言われている。
本作収録のオリジナル・バージョンはアウトロのフェードアウト が非常に長く作られている。コンピレーション・アルバム『BALLAD COLLECTION 』に収録されたものはアウトロを大幅に削っており、演奏時間は7分12秒にまで短くなっている。なお、TOSHIは「Tears」を最も好きな曲の一つに挙げている。X JAPANの再結成前にYOSHIKIがToshlとカラオケに行った際には、この曲をTOSHIにリクエストしたと言われている。また、元首相の小泉純一郎 はX JAPANでこの曲をもっとも好んでおり、選挙テーマソングに起用する予定だったが却下された経緯がある。再結成後はYOSHIKIの年齢が故人である父親を追い越したため、アウトロのモノローグが一部変更されている。
TBS 系ドラマ 『憎しみに微笑んで 』主題歌として起用されていた。2004年には、韓国 映画『僕の彼女を紹介します 』の挿入歌として、日本文化解禁 後の韓国映画において初の日本語楽曲使用となり話題になった。
現在、YOSHIKIのMySpace において「Tears Unreleased ver」が公開されている。カップリングはYOSHIKIのクラシック・アルバム『Eternal Melody 』にも収録されているオーケストラ・バージョン。
日本国外から日本音楽著作権協会 (JASRAC) に払われる国内作品の著作権使用料分配額では2017年 度に年間6位[ 4] 、2018年 度に年間4位[ 5] 、2019年 度に年間8位[ 6] に入った。
カバー
韓国のバンドMC THE MAX が2002年にリリースしたアルバム『M.C The Max!』において「少しの間だけさよなら」(잠시만 안녕)のタイトルでカバーしているほか、韓国のロック・バンドTRAX が2004年にリリースしたYOSHIKIプロデュースのシングル「Scorpio 」においてカバー・バージョンを収録している。日本のアーティストではNoa が2015年にリリースしたアルバム『愛がなければ 』でカバーしている。
収録曲
8cmCD 全編曲: X(特記を除く)。 # タイトル 作詞 作曲 時間 1. 「Tears (X JAPAN Version)」 白鳥瞳 & YOSHIKI YOSHIKI 10:28 2. 「Tears (Classic Version)」(編曲:ジョージ・マーティン ) YOSHIKI 5:02 合計時間:
15:30
パーソネル
収録アルバム
#1
#2
脚注