オルガ・カニスキナ(Olga Nikolaevna Kaniskina ロシア語: Ольга Николаевна Каниськина; 1985年1月19日 - )は、ロシアの陸上競技選手、専門は競歩。2006-2009年女子20km競歩世界ランキング1位。2008年北京オリンピック女子20km競歩金メダリスト。2006年ヨーロッパ陸上競技選手権大会20km競歩で銀メダルを獲得した後、世界陸上競技選手権では大阪大会・ベルリン大会・大邱大会の3度優勝を飾った(しかし2009年・2011年はドーピングのため剥奪)。
略歴
カニスキナは2006年IAAFワールドカップ競歩で5位に入った後、同年のヨーロッパ陸上競技選手権大会では2位となり主要大会ではじめてとなるメダルを獲得した。翌2007年8月の世界陸上競技選手権大阪大会女子20km競歩では、同じロシア代表のタチアナ・シェミャキナ以下を抑えて優勝し、国際大会での最初のタイトルを獲得した。
2008年2月、ロシア選手権において優勝する。1時間25分11秒を記録して、2005年8月にオリンピアダ・イワノワが残した女子20km競歩の世界記録1時間25分41秒を上回った。しかし、この大会ではロシア人が審判員を占め、IAAFが記録公認の条件として規定する国際審判員3名以上が含まれていなかったため、この記録は世界記録としては公認されなかった[1]。また同年5月チェボクサルで開催されたIAAFワールドカップ競歩女子20kmでは、1時間25分42秒の大会新記録を樹立して優勝した。
2008年8月21日、北京オリンピック20km競歩において1時間26分31秒を記録し、ヒャシュティ・プレッツェルを36秒引き離して優勝した。また王麗萍が2000年シドニーオリンピックで樹立したオリンピック記録1時間29分05秒を更新した[2][3]。
2009年8月、世界陸上競技選手権ベルリン大会20km競歩で優勝し、女性として初となる連覇を達成した[4][5]。同じViktor Cheginコーチから指導を受けるワレリー・ボルチンは古くからの友人である[4]。
2012年ロンドンオリンピック20km競歩では、スタートからハイペースで歩き続け、終盤まで大きくリードしていた。しかしゴール直前でエレーナ・ラシュマノワに抜かれ、銀メダルとなった。
カニスキナは2015年1月生体パスポートを用いたドーピング検査で異常値を示したとして2012年末より3年2カ月の資格停止処分を受けた[6]。
主な戦績
記録
脚注
- ^ Nickolai Dolgopolov , Rostislav Orlov(2008-02-24). Kaniskina speeds to 1:25:11 IAAF. 2010年7月12日閲覧。
- ^ Kaniskina beats rain to win walk BBC SPORT(2008-08-21). 2010年7月12日閲覧。
- ^ カニスキナ 女子20キロメートル競歩で金メダル AFPBB(2008-08-21). 2010年7月12日閲覧。
- ^ a b Powell, David (2009-08-16). Kaniskina follows in Borchin’s footsteps. IAAF. 2010年7月12日閲覧。
- ^ Landells, Steve (2009-08-16). Event Report - Women's 20Km Race Walk - Final. IAAF. 2010年7月12日閲覧。
- ^ “ロシアの競歩五輪金メダリストら5選手が資格停止”. Sponichi Annex. (2015年1月21日). http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2015/01/20/kiji/K20150120009665770.html
外部サイト