さらに後年、The Goddesses and Gods of Old Europe(1974年、邦訳『古ヨーロッパの神々』鶴岡真弓訳、言叢社、1989年)、The Language of the Goddess(1989年)、The Civilization of the Goddess(1991年)の3つの著書で一般にも知られるようになった。ここで彼女は、古ヨーロッパの社会・文化は女神を崇拝する母系的なものであったが、青銅器時代に父権的なインド・ヨーロッパ語族文化により征服された、と考えた。彼女の考えによれば、古ヨーロッパは平和であったが、インド・ヨーロッパ系のクルガン人は父権的戦士階級制度を押し付けた、ということになる。ただし、女神崇拝は疑問視されており、古ヨーロッパも決して平和な社会ではなかったとの指摘など、彼女の主張に対しては批判も多い。