『ドラマ10』(ドラマテン)は、NHK総合テレビで1989年4月 - 1990年9月(第1期)、2010年3月 - (第2期)の22時台に放送されている連続ドラマ枠。
概要
主に女性層を中心に「話題性あるテーマと高品質のエンターテインメント」をテーマにした作品を制作している。かつて1989年から1990年にかけて22時台に放送されていたが(1989年度のみ「シリーズドラマ・10」の名称で放送[1])、ドキュメンタリー番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』が2009年度をもって一旦終了して空いた同時間帯に「ドラマ8」と「金曜ドラマ」の枠を統合する形で2010年度から再開した。
なお2010年度以後、ドラマ10で放送される番組はレターボックス16:9で放送されている。またNHKの殆どの連続ドラマではデジタル放送のステレオ2(連続テレビ小説、及び視覚障害者を取り上げた作品についてはアナログ副音声も)で視覚障害者に対応するための解説放送が行われる。しかしドラマ10では2010年度(2011年3月)までは実施されていなかったが、2011年度(同4月以後)からデジタルのみステレオ2での解説放送を開始(アナログはステレオ放送のみ)するほか、前週分の再放送を原則火曜0時台(月曜深夜)(2012年度からはこれに月曜午前10時台→2013年度は10時台廃止の代わりに原則月曜16時台も)に放送する。
また、「土曜ドラマ」枠が2010年10月をもって一旦廃止されることから、同年10月以後2011年9月まではゴールデン・プライムアワーにおける唯一の現代劇となっていた。同シリーズは基本的には半クール(5 - 8回程度)の中篇が多いが、年1作品程度は1クール(10回程度)のものもある。2018年度からは、通常の民放の連続ドラマと同じように1クールごとの放送形態になっており、一作品の話数も10回前後となっている(例外として2015年春季、夏季の『美女と男子』は2クールをまたぎ20回放送された)。
また「ドラマ8」「金曜ドラマ」枠のように、年度途中で海外のドラマを挿入するというケースもない(総合テレビにおける海外ドラマの定枠は2010年度から日曜11時台→23時台に存在するため。2014年1月まではこれとは別に木曜未明(水曜深夜)(2011年度まで)→水曜未明(火曜深夜)(2012年度9月以後。4 - 8月までは休止)0時台後半にも海外ドラマ枠があった)。
2011年10月改編から、これとは別に22:55 - 23:25に「よる★ドラ」という30分のドラマ枠も開始され、火曜日は22:00-23:25の85分間は、途中ミニ番組とローカルニュースを挟む形で連続してドラマが2本放送される形式となった。このように連続したドラマ編成は1992年の「金曜ドラマ」枠(時代劇とホームドラマをコンプレックス形式でつづったもの)以来であるが、2012年度4 - 6月期は『よる★ドラ』枠で『タイムスクープハンター』(ドラマドキュメンタリー風教養番組)が入るため、ドラマ枠の連続編成はいったん解消される。
その後2012年9月からは「よる★ドラ」枠が再開されることになったため、ドラマ枠の連続編成が復活したが、2013年4月から「よる★ドラ」枠に『応援ドキュメント 明日はどっちだ』が放送されるため、再びドラマ枠の連続編成ではなくなった。
2012年度から年数作品程度、NHK BSプレミアムの日曜日の連続ドラマ「プレミアムドラマ」枠で放送されたものを再構成したものも放送されている。
また、2013年度は不定期(主に前作品の最終回と新作品の初回の谷間)で随時『LIFE!〜人生に捧げるコント〜』が放送されるため、その週は休止となっていた。なお、3月11日前後の火曜日になると、この枠を利用して東日本大震災を題材としたスペシャルドラマが放送される。
「ドラマ8」や「金曜ドラマ」枠同様、当枠でも外部の番組制作会社との共同制作をとる作品がある。プレミアムドラマ同様在京局系の制作子会社との共同製作ドラマも放送している。詳細は作品一覧を参照。制作会社名の記載がない作品はNHK各放送局、またはグループの番組制作会社であるNHKエンタープライズによる自主制作である。
2010年度からの再開後しばらくは東京以外の地方局の製作はなかったが、2010年10月以後、土曜ドラマの放送が不定期特番に移行してからこの枠でも地方局発のものが放送され、2011年1月 - 2月放送の『フェイク 京都美術事件絵巻』はNHK大阪放送局が東映との共同制作という形で初めて担当した。2011年度(いずれも2012年冬に放送)も大阪局と札幌局がそれぞれ1本製作したが、2012年度(同年春)以後は在京局以外の制作は再びなくなった[注 1]。しかし、2015年1月からの作品で約3年ぶりに名古屋局制作のドラマが放送され、毎年年度下半期の数作品は大阪(主に10-12月の数回)、名古屋(同1月-3月の数回)が制作を担当することが恒例となりつつあるが、名古屋局は費用対効果上、出演者にわざわざ名古屋のスタジオに来てもらって収録や撮影をするのは非効率であるとして、2022年度から単発などの例外を除いて製作からは撤退したため、これ以後東京製作の作品が、大阪局担当の作品がない場合の下半期でも放送されている[2]。
2016年度の改編により、火曜22時の放送枠から金曜22時の放送枠に移設され、『コントレール〜罪と恋〜』が移設後の第1作目となる[3]。NHKのゴールデン・プライム枠においては「土曜ドラマ」枠共々、1作品につき5-8回程度の中編が多かったが、2018年度以後は民放のドラマと同じように当枠での放送は1クール(10回前後)のものが主体となり、中編のは「土曜ドラマ」枠に事実上移譲している。
2022年度の番組改編で、本枠は6年ぶりに火曜日22:00-22:45の放送となる予定で、直後の22:45-23:00には「若年層ターゲットゾーン」の第1部として16年ぶりにプライム・ネオプライムで復活する夜の帯ドラマ「夜ドラ」[注 2]枠が開設となるため、ドラマ2本連続編成が復活する。2023年度は、BS再編(2023年12月1日実施)の一環として、地上波総合テレビと同時にBS4Kでも同時放送を実施するほか、7-9月クールでは、若年層ターゲットゾーン23時台枠で『お笑いインスパイアドラマ ラフな生活のススメ』が放送されるため、ドラマ3本連続編成となった。
放送時間
※ここでの時間表記は、日本時間とする。
- 総合テレビ(地上波)
- 1989年 毎週月曜22:00 - 22:50
- 1990年、2010年 毎週火曜22:00 - 22:43
- 2011年 毎週火曜22:00 - 22:43 or 22:48
- 再放送 次週火曜0:15 - 0:58 or 1:03(月曜深夜 ミッドナイトチャンネル。深夜再放送枠以下同文)
- 2012年 毎週火曜22:00 - 22:43 or 22:48
- 再放送 次週月曜10:05 - 10:48 or 10:53と、次週火曜0:50 - 1:33 or 1:38(月曜深夜)( - 8月)→0:25 - 1:08 or 1:13(月曜深夜)(9月 - )
- 2013年、2014年 毎週火曜22:00 - 22:43 or 22:48
- 再放送 次週月曜16:05 - 16:48 or 16:53と、次週火曜1:25 - 2:08 or 2:13(月曜深夜)
- 2015年 毎週火曜22:00 - 22:43 or 22:48
- 再放送 次週火曜0:10 - 0:53 or 0:58(月曜深夜)
- 基本は43分であるが、2010年度以後は作品により48分枠となるものもある。
- 再放送のうち、月曜夕方は不定期で休止となる日(国会中継・大相撲中継他による)がある。
- 2016年( - 3月)毎週火曜22:00 - 22:48
- 2016年(4月 - )、2017年 毎週金曜22:00 - 22:48
- 2018年 毎週金曜22:00 - 22:44
- 再放送 次週水曜1:30 - 2:14(火曜深夜)
- 2019年 毎週金曜22:00 - 22:49
- 再放送 次週水曜1:25 - 2:14(火曜深夜)
- 2020年、2021年 毎週金曜22:00 - 22:44
- 再放送 次週水曜1:25 - 2:09(火曜深夜)
- 2022年 毎週火曜22:00 - 22:45
- 2023年 毎週火曜22:00 - 22:45
- BS4K
- 2019年 毎週水曜19:00 - 19:49、再放送 次週水曜9:00 - 9:49
- 2020年 毎週水曜23:15 - 0:00、再放送 金曜22:00 - 22:45
- 2023年 毎週火曜22:00 - 22:45(総合とサイマル放送)、再放送 次週火曜18:15 - 19:00[4]
- BSハイビジョン
- 2010年 毎週金曜18:00 - 18:43(地上波より3日遅れ) 作品により18:48まで延長があった
放送された作品
特記なしはNHK東京、[B]は大阪、[C]は名古屋の自主制作。◎は関連会社・NHKエンタープライズが制作に関わっている作品。
1989年
月曜枠
1990年
火曜枠
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
- 火曜枠
- 愛おしくて(1月12日 - 3月1日、全8回、主演:田中麗奈) - [C]
- 金曜枠
2017年
2018年
2019年
2020年
2021年
2022年
- 金曜枠
- 火曜枠
2023年
2024年
脚注
注釈
- ^ 土曜ドラマが2013年度から再び定時の連続番組として再開し、地方局発の連続ドラマは一時期そちらへ再びシフトされていた。現在も年数本は大阪・名古屋、および一部の地方局が制作している。
- ^ 月-木曜日の放送
- ^ 2月5日と2月19日は休止
- ^ 5月1日は休止
- ^ 当初は4月12日開始予定だったが、3月11日の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)及び東京電力・福島第一原子力発電所での事故発生に伴う非常報道体制に伴い、延期になった。
- ^ 2012年2月17日、24日に北海道ブロックで先行放送。2012年2月25日にBSプレミアムで2話連続放送。
- ^ BSプレミアムで2012年1月に4回にわたって放送された番組を6回に分けて再構成(なお月曜日のアンコール枠は「マドンナ・ヴェルデ」を放送)。
- ^ a b c d e f NHK BSプレミアム「プレミアムドラマ」で放送されたものを再構成。
- ^ 公式サイト上の放送開始日は9月15日。
- ^ 当初は9月8日放送開始だったが、番組中に秋田県で震度5強の地震発生に伴う緊急報道のため途中打ち切りとなった。
- ^ 4月17日から放送予定だったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い放送延期[29]。土曜時代ドラマ『アシガール』を4月17日から7月3日までアンコール放送[30]。
- ^ 通常、ドラマ10では、放送後1週間後は「NHK+」で無料配信、「NHKオンデマンド」では有料見放題配信を行うが、同作品は「Disney+」での独占見放題配信を行っている都合上、NHKオンデマンドの見逃し配信の対象外となっているが、「NHK+」においては、地上波での(再)放送が行われることを受けて、同時配信と1週間無料見逃しに限り配信が行われた[32]
- ^ a b c NHK BS4Kで放送されたものを再構成。
- ^ ミニドラマとして2020年と2021年に5分×計16本で放送した番組の再編集ディレクターズカット版。
出典
関連項目
外部リンク
NHK総合テレビジョン 月曜日22時台 |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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シリーズドラマ・10 (1989.4 - 1990.3)
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NHK総合テレビジョン 火曜日22時台 |
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ドラマ10(第1期) (1990.4 - 1990.9)
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ドラマ10(第2期) (2010.4 - 2016.3)
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クローズアップ現代+ ※22:00 - 22:30 【改題のうえ、月曜日 - 水曜日19:30 - 19:57枠に移動して継続】 プロフェッショナル 仕事の流儀 ※22:30 - 23:15
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ドラマ10(第2期) (2022.4 - )
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NHK総合テレビジョン 金曜日 22:00 - 22:45枠 |
ファミリーヒストリー※22:00 - 22:50 【木曜日19:30 - 20:15枠に移動して継続】
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ドラマ10(第2期) (2016.4 - 2022.3)
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NHK総合テレビジョン 金曜日 22:45 - 22:48枠 |
ファミリーヒストリー ※22:00 - 22:50 【木曜日19:30 - 20:15枠に移動して継続】
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ドラマ10(第2期) (2016.4 - 2018.3)
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第1期 (1989年4月 - 1990年9月) |
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第2期 (2010年3月 - ) |
2010年 | |
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2011年 | |
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関連項目 | |
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