マーカム(英語:Markham、発音:mär'kəm)は、カナダのオンタリオ州南部、ヨーク地域にある都市。トロント市の北部と隣接しており、グレータートロント(GTA)の一部を形成している。トロント中心部から北に30㎞ほどの距離に位置している。人口は33万8503人(2021年)。
概要
1970年代までは農村部に過ぎなかったものの、1980年代よりトロントの郊外として街の整備が始まり、1990年代には人口が急増した。2016年には人口は32万人を抱え、ヨーク地域内では最大、トロント大都市圏の中ではトロント、ミシサガ、ブランプトンに次ぐ4番目の規模となっている。人口規模に反して2012年まで町制が敷かれていた。特に中華系の移民が多く、中華系の小売店、スーパー、ショッピングモールも数多くあるほか、GTAで最大の日系ショッピングモールJ-Townもここにあるなど、在留邦人の拠点ともなっている。
世界的企業のカナダ本社の拠点が置かれており、本田技研工業、東芝、トヨタファイナンシャルサービス、現代自動車、ジョンソン・エンド・ジョンソン、IBM、モトローラ、アバイア、オラクル (企業)、ファーウェイ、ハネウェル、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ等がここに拠点を置いている。
経済
19世紀、マーカムは蒸留所や醸造所が集まり活気に溢れていたため、開拓初期の頃はトロントの前身であるヨークよりも賑やかであったとされる。現在はハイテク産業が多く集まっており、IBMやモトローラ、アルカテル・ルーセント、Appleなどが入っている。その他、AMDの子会社ATIテクノロジーの本社もある。マーカムの中心街には多くの高層住宅が高密度に建設され、スプロール化対策が行われている。
また、グレーターモントリオールに属するケベック州のラヴァルと経済と文化面で提携している。
地理
人口動勢
年度
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人口(人)
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増加率(%)
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2016年
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328,966
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9.0
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2011年
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301,709
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15.3
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2006年
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261,573
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25.4
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2001年
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208,615
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20.3
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1996年
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173,383
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12.7
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1991年
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153,811
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-
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高い人口増加率を維持しており、国内でも急速に発展している都市のひとつである。2016年統計によると全人口の87%がカナダ国籍を持っており、6%が近年の移民で構成されている。白人人口は全体の22%に過ぎず、有色人種が過半数を大きく超えている。特に中国系住民が45%と半数近くを占めておりその多くが1990年代以降に急増した香港からの富裕層移民となっている。
マーカム街並み
マーカムの住宅街
交通
- マーカムにある中規模の空港(IATA:YKZ、ICAO:CYKZ)。旅行客のほとんどはトロント・ピアソン国際空港を利用する。
- GOトランジット:トロントとを結ぶ通勤列車でスタウフビル線とリッチモンド・ヒル線が走っており市内にはスタウフビル線の4つの駅が設置されているがリッチモンド・ヒル線の駅は市内には設置されていない。ただ、運行はラッシュ時が中心で終日運行は行われておらず、トロントとの交通網は不便な状態となっている。
教育
市内にはセネカカレッジのキャンパスが置かれている。
文化
芸術
地元にはいくつもの劇団が存在する。
そのほか、主要な劇場にマーカム・シビック・センターにあるマーカム舞台芸術シアターがある。
姉妹都市
脚注
外部リンク