寺島 幹夫(てらしま みきお、1931年9月4日[1][7] - 2008年12月4日[2][3][8][9])は、日本の声優、俳優、演出家。元:劇団俳協代表[6]。福井県福井市出身[4]。
来歴
小学校教師の夫妻の末っ子として生まれる[4]。父は小学校長[4]。戦争中は軍国少年であり、福井県で戦災にあって実家は全焼した[4]。終戦後、演劇、文学、社会科学、哲学などを学び、それに飛びついて芝居を始める[4]。高校時代は演劇部に所属して主役を演じ、県内一の演劇青年との評価も受ける[4]。
1949年、福井県立藤島高等学校卒業。2 - 3年は地元の会社で就職していた[4]。しかしいてもたってもいられなくなり、親も捨て、上京しようと決心[4]。
1952年、家出同然に上京し新演劇研究所に入所し、下村正夫に師事[4]。当時は芝居をしたい一心で食うや食わず、アルバイトで暮らす毎日だった[4]。翌年に野間宏原作の『真空地帯』弓山学徒兵役で初舞台を踏む[4]。1958年、劇団新演の設立に参加[10]。同劇団では経営責任者を務めていた[11]。1964年1月に新演の活動状況に反対して脱団し[12]、フリーとなる[7]、後に東京俳優生活協同組合に所属[6]。
1960年代は若松孝二監督の作品に多数出演する異能の俳優として知られる。
小劇団などの維持が難しくなったこと、オリンピック景気を機にマスコミが広がったこと、子供ができたこと、家族は食べていかれないこと、劇団が分裂していたこと、テレビで顔出しでの出演だとスケジュールが合わなくなることもあり、外国の映画の吹き替えで声優としての活動を始める[4]。
1970年代に活躍の中心を声優に移す[4]。
以前から眼を悪くし、古希に現役を退くことを決めていたため2001年に役者として引退[4]、以降劇団俳協で演出家として活動した[9][13]。
2008年12月2日、「立ちくらみがして、胸が痛む」と訴えて、検査入院し、同年12月3日には退院[8]。しかし同年12月4日に再び病院を訪れる予定で朝から普段通りに過ごすも、自宅のトイレで倒れているのを家族に発見され、同日午後4時5分に埼玉県所沢市の病院で心不全のため死去[8]。77歳没。
人物
声種はバス[6]。方言は福井弁[6]。
アニメでは、悪役、教師といった役柄が多かった[14]。
特技は野口体操[6]。趣味は登山[5]。
寺島自身は女系家族の最初の長男だった[4]。妻は劇団に所属していた女優だった[4]。
後任
以下が寺島の引退後や没後に、持ち役を引き継いだ後任一覧。
出演
テレビドラマ
- 月光仮面
- 第一部「どくろ仮面編」(1958年)
- 第二部「パラダイ王国の秘宝」(1958年)
- 第三部「マンモス・コング」(1958年)
- 第四部「幽霊党の逆襲」(1959年) - アナウンサー 役
- 第五部「その復讐に手を出すな」(1959年)
- プリンススリラー劇場(フジテレビ)
- 雑草の歌 たった二人の工場(1960年、KR)
- 指名手配
- 第97話 - 第98話「祖谷渓の老人殺し」(1961年)
- 第126話・第128話「通り魔」(1962年)
- 日本の年輪 風雪二十年 桜花悲願ならず(1961年10月7日、NHK)
- おかあさん 第3話(1962年12月27日、CBCテレビ)
- 甲州遊侠伝 俺はども安 第13話(1965年)
- 七人の刑事
- 第2シリーズ 第50話「手口」(1965年)
- 第3シリーズ 第2話「第一通報者」(1978年)
- 第3シリーズ 第5話「刑事は結婚詐欺師」(1978年)
- 第3シリーズ 第6話「パニックイン警視庁」(1978年)
- 第3シリーズ 第40話「かあさんの冬」(1979年)
- 泣いてたまるか 第45話「先生、初恋の人に逢う」(1967年、TBS)
- 絢爛たる復讐(1969年)
- 新・平家物語(1972年) - 如空坊
- 超人バロム・1(1972年) - コプー
- 第1話「悪魔の使い深魚人オコゼルゲ」
- 第35話「大魔人ドルゲがくだけ散るとき!!」※声のみ
- 落日燃ゆ(1976年)
- Gメン'75 第237話「カーアクション強盗団」(1979年)
- 特捜最前線 第319話「一億円と消えた父!」(1983年)
- 太陽にほえろ! 第567話「純情よ、どこへいく」(1983年) - 暴力団組員
- 土曜ワイド劇場 十三階の女「殺人法廷で唄う山中ぶし スナックママの胸に死のカトレアが…」(1983年、テレビ朝日)
- 昭和四十六年 大久保清の犯罪(1983年8月29日、TBS)
- 松本清張の熱い空気・夫婦の秘密「焦げた」(1983年7月2日) - 医師
映画
- 日本の夜と霧(1960年)
- 松川事件(1961年) - 佐藤一
- 乳房を抱く娘たち(1962年) - 新聞記者
- 悪のもだえ(1963年)
- 赤の犯行(1964年) - 土屋募
- 鉛の墓標(1964年) - 謎の男
- 不倫のつぐない(1964年)
- 逆情(1964年)
- 乾いた肌(1964年)
- 情事の履歴書(1965年)
- 壁の中の秘事(1965年) - 永井敏夫
- 白の人造美女(1966年)
- 裏切りの季節(1966年)
- ひき裂かれた情事(1966年)
- 血は太陽よりも赤い(1966年)
- 堕胎(1966年) - 丸木戸定男
- 情欲の黒水仙(1967年)
- 避妊革命(1967年) - 丸木戸定男
- 新宿マッド(1970年) - 刑事
- 性賊 セックスジャック(1970年) - 刑事1
舞台
- 朗読構成劇(構成・演出)
- あの日たち-ナガサキ-1945-夏-
- 八月十五日の子どもたち
- 結婚の申し込み(演出)
- どん底(助演)
- ハッピーピープル(構成)
- プロポーズ(演出)
- 寿歌(演出)
- モグラたちの夢ゲリラ(助演)
テレビアニメ
- 1964年
-
- 1969年
-
- 1970年
-
- 1971年
-
- 1972年
-
- 1973年
-
- 1974年
-
- 1975年
-
- 1976年
-
- 1977年
-
- 1978年
-
- 1979年
-
- 1980年
-
- 1981年
-
- 1982年
-
- 1983年
-
- 1984年
-
- 1986年
-
- 1988年
-
- 1989年
-
- 1996年
-
- 1998年
-
- 1999年
-
OVA
- 1985年
-
- 1986年
-
- 1987年
-
- 1989年
-
- 1998年
-
劇場アニメ
- 1978年
-
- 1979年
-
- 1980年
-
- 1981年
-
- 1983年
-
- 1984年
-
- 1985年
-
- 1987年
-
- 1991年
-
ゲーム
吹き替え
俳優
海外映画
海外ドラマ
アニメ
人形劇
- サンダーバード
- SOS原子旅客機(標的1号機長、救護班)
- 火星ロケットの危機(アーリントン橋司令官)
- 秘密作戦命令(アーリントン橋司令官)
- クラッブロガーの暴走(クラッブロガー作業本部所長ジャンセン)
- サンダーバード 劇場版(レイ・ピーアス博士)※劇場公開版
- サンダーバード 劇場版(ポール・トレバース機長)※民放版
- サンダーバード6号(フォスター船長〈偽物〉)※民放版
- ジョー90
- 消えた天才ピアニスト(クロス少佐)
- 恐怖の爆弾トラック(ピアース中尉)
- 世界一のボディガード(演説、ガリンシア、潜水夫)
- ロンドン指令X
- コンピューター・スパイ(ドライゼンバーグ国大使の助手)
- 新兵器アクアタンク(グラハム博士)
特撮
ドラマCD
- 宇宙戦艦ヤマトドラマ編(山崎奨)
- 宇宙戦艦ヤマトIII ドラマ編
- 宇宙戦艦ヤマト 完結編 ドラマ編
- MIND ASSASSIN(ハインリヒ・ヨアヒム・レンツ)
- ヨコハマ買い出し紀行(おじさん)
ラジオドラマ
CM
参考文献
脚注
外部リンク