中核を担う超高層ビル 「ミッドタウン・タワー 」
東京ミッドタウン (とうきょうミッドタウン、英 : Tokyo Midtown )は、東京都 港区 赤坂 九丁目に所在する三井不動産 [注釈 1] の複合施設 である。
防衛庁 本庁檜町庁舎(防衛庁檜町地区 )跡地の再開発事業として、2007年 3月30日 に開業した。管理運営者は、東京ミッドタウンマネジメント株式会社 (同施設の所有者である三井不動産 の100%子会社)。
同じく赤坂九丁目に所在する都営地下鉄大江戸線 「六本木駅 」に直結しており、六本木交差点や六本木ヒルズ からも程近いため、所在地として六本木 と称されることも多く、後述の日比谷・八重洲と区別するために通称として東京ミッドタウン六本木 や六本木 ミッドタウンなどと呼ばれることもある。
なお、「東京ミッドタウン」は三井不動産が東京都区部 における市街地再開発事業 に基づいて手がける大規模複合施設のブランド名でもあるが、本項目ではその第一号案件であり、単に「東京ミッドタウン」と称する港区赤坂の複合施設について記し、以下の施設については各項目を参考とされたい。
概要
東京ミッドタウンの看板
東京ミッドタウン公園
東京ミッドタウンは、オフィス や高級ホテル 、さまざまなショップ およびレストラン 、美術館 、レジデンス 、医療機関 、公園 ・緑地 など、多様な施設から構成されている。施設の中核をなす超高層ビル 「ミッドタウン・タワー 」は、地下5階・地上54階・高さ248.1 mであり、それまでの東京都庁舎 第一庁舎に代わり、東京都内で最高層のビルとなった。また、主にオフィスが入居する同ビルには、個別郵便番号 として107-62xx(末尾2桁は宛先の階層によって異なり、01〜45と地下および階層不明の90)が割り当てられている。
東京ミッドタウンに含まれる施設にはホテル ザ・リッツ・カールトン東京 、赤坂見附 から移転したサントリー美術館 、アメリカのジョンズホプキンス・メディスン と提携する東京ミッドタウン・クリニック 、「コンラン 」ブランドのレストランなどがある。オフィス部分のテナント としては、コカ・コーラ ボトラーズ 、シスコシステムズ 、ジーユー (GU)、スルガ銀行 、ソニー・ミュージックエンタテインメント (SME) 、ナイキ 、富士フイルムホールディングス 、ファーストリテイリング (ユニクロ )などが本社 や東京本部を移転・設置したのをはじめ、ゲーム大手のコナミ も東京都内各所に分散していた拠点をここに集約していた[1] [注釈 2] 。2021年4月にいちから が本社移転[2] 、同11 - 12月にインフォコム [3] 、2022年2月にコロプラ が本社移転[4] 。
「デザイン 」を再開発全体の一つのテーマとしており、グッドデザイン賞 主催団体である財団法人日本産業デザイン振興会が誘致された。また、デザインの拠点として三宅一生 デザイン文化財団が運営する「21_21 DESIGN SIGHT 」が開業した。
また、隣接する港区立檜町公園 と合わせ4ヘクタールの緑地帯を確保しており、桜並木 も移設された。近年の他の再開発プロジェクトに比べ、敷地面積内に占める緑地帯の割合が大きいのが特色である。飲食、商業エリア他オープン・スペース ではdocomo Wi-Fi やフレッツスポット といった公衆無線LAN が利用できる。
歴史
ガレリア内部
プラザ
当地は、1641年 から1871年 まで萩藩 毛利家 屋敷として使用された[5] 。明治時代 に入ると1873年 より陸軍の駐屯地となり[5] 、大日本帝国陸軍 の歩兵第一 および第三連隊 が使用した。終戦 後の1946年 よりアメリカ合衆国 に接収され、米軍 将校の宿舎として使用された[5] 。サンフランシスコ講和条約 発効後の1960年 に日本に返還され、1962年 より陸上自衛隊 の檜町駐屯地 となるとともに、防衛庁 の本庁舎も設置された[5] 。
再開発計画
1988年 (昭和63年)7月19日 に、多極分散型国土形成促進法 に基づき、防衛庁を含む49の行政機関 の移転が閣議 決定された。これを受けて、1996年 (平成8年)から翌年にかけて東京都 が同地区の跡地利用計画の査定調査を実施した。その後何度かの答申を経て公共的利用を図る事が決定され、1999年 (平成11年)8月 に大蔵省 、東京都、港区 が合同で「防衛庁本庁舎檜町庁舎跡地開発に関する三者協議会」を設置した。
2000年 (平成12年)5月 に防衛庁本庁は新宿区 の防衛庁市ヶ谷地区 に移転。翌年4月26日 に東京都が「赤坂9丁目地区再開発地区計画 」[6] を決定し、翌5月1日 には財務省 が売却を公示した。9月17日 にはコンソーシアム6社(積水ハウス ・全国共済農業協同組合連合会 ・大同生命保険 ・富国生命保険 ・三井不動産 ・安田生命保険 )が落札した。
全体計画は、国際コンペティションの結果、ニューヨーク を中心に活動するスキッドモア・オーウィングズ・アンド・メリル (Skidmore,Owings & Merril LLP) が担当した。
開業後
スターライトガーデン2014
民間都市再生事業計画 に認定され、工事は2004年 (平成16年)5月18日 に始まり、2007年 (平成19年)1月 に竣工、同年3月30日 に開業した。
初年度には、目標だった3,000万人を上回る年間3,500万人を集客、六本木地区では2003年 (平成15年)から営業している六本木ヒルズの来街者数4,400万人に次ぐ人気訪問先となっている。近隣の六本木7丁目には2007年(平成19年)、国立新美術館 も開館、それらの施設との相乗効果による回遊性向上、一層の活性化が期待されている。
クリスマス シーズンには約2,000 m2 の芝生広場において「スターライトガーデン」 という無料で鑑賞できるイルミネーション イベントが行われている。
主な施設
ミッドタウン・タワー
ミッドタウン・ウェスト
ミッドタウン・タワー (オフィス・ホテル棟) - 地上54階・地下5階、248.1 m
5 - 44階 : オフィスフロア
B1・1・2・45 - 53階 : ザ・リッツ・カールトン東京
54階 : 施設維持・管理スペース(一般客入場不可)
ミッドタウン・イースト - 地上25階・地下4階、114.1 m
ミッドタウン・ウェスト - 地上13階・地下3階、66.1m
ザ・パーク・レジデンシィズ・アット・ザ・リッツ・カールトン東京 - 地上30階・地下2階、108m、住宅専用棟(マンション)
ガーデンサイド - 地上9階・地下3階、48m
21_21 DESIGN SIGHT - 地上1階・地下1階
ガレリア - 地上3階・地下1階、4層吹抜けショッピングゾーン
プラザ - カフェ、レストラン、TOKYO FM サテライトスタジオ(TOKYO FM Midtown Studio )など
グリーン&パーク(ミッドタウンガーデン・檜町公園 ) - 桜並木を中心とした緑地(ただし檜町公園は港区の管轄)
キャノピー・スクエア - ガラスの天蓋付きの屋外型イベントスペース
アートワーク多数
施設概要
サントリー美術館
所在地:東京都港区赤坂九丁目7番地
地区計画面積:約102,000m2
計画対象地面積:約78,400m2
総延床面積:約569,000m2
設計:SOM 、日建設計 、隈研吾 他
施工:竹中工務店 (A・C・D・G・H棟)JV、大成建設 (B・E・F棟)JV
施設構成
TOKYO FM Midtown Studio
オフィス:約330,000 m2
住宅:約111,000 m2 (約530戸)
ホテル:約48,000 m2 (約250室)
商業:約57,000 m2
その他:23,000 m2
交通
鉄道
バス
渋谷駅からのミッドタウン発着便は2011年3月で廃止されている。
道路
提携カード
提携クレジットカード と当施設に関連した仕様のVISAデビットカード が発行されている。
東京ミッドタウンカード《セゾン 》 : Visa 、JCB 、American Express (従来の「東京ミッドタウンカード」であり、券面はシルバーで当施設のロゴがホログラム 印刷されている。三井ショッピングパークポイントの付与(税込110円につき1pt)・利用は、東京ミッドタウン(六本木)に限られる。尚、後述する三井ショッピングパークカードの発行に伴い、2019年3月末をもって新規発行を終了している。ICチップ搭載済み)
東京ミッドタウンプレミアムカード《セゾン》 : Visa、JCB、American Express®︎(当施設で年間100万円(税込)以上の利用をした人を対象に発行される希少なカード。券面はブラックで当施設のロゴがホログラム印刷されている。三井ショッピングパークポイントの付与(税込110円につき1pt)・利用は、東京ミッドタウン(六本木)に限られる。プレミアムカード限定特典として、ザ・リッツ・カールトン東京 の優待や当施設駐車場の3時間無料サービス、サントリー美術館 /21_21 DESING SIGHT の入館チケットプレゼント等のサービスが受けられる(2022年3月末をもって各種優待は終了または変更予定)。尚、一般カードと同様に、2019年3月末をもって新規発行を終了している。ICチップ搭載済み)
三井ショッピングパーク カード《セゾン》: Visa、Mastercard 、JCB、American Express®︎、Premier American Express®︎(新しい「東京ミッドタウンカード」であり、券面はシャンパンゴールドで当施設のロゴが入るが、システム上は三井ショッピングパークカードとして扱われる。2019年4月より新規発行され、三井ショッピングパークポイントの付与(税込110円につき2pt)・利用は、当施設の他、東京ミッドタウン日比谷 やららぽーと 等、三井ショッピングパーク系列の各施設にて利用可能。ICチップ搭載済み)
d-bank SURUGA Visaデビットカード (スルガ銀行「d-bank」仕様)
関連項目
2008年に設立された、アートコンペとデザインコンペの2部門からなる[8] 、国内の若手アーティストの登竜門的役割を持つ公募展[9] 。
ギャラリー
プラザ地下一階 [PLAZA B1]
パークブリッジ [Park Bridge](2013年)
キャノピー・スクエア [Canopy Square](2013年)
ガレリア [GALLERIA]
2階のサービスコーナー(2007年5月27日撮影)
ミッドタウン・ガーデン [Midtown Garden]
熱気球 から見下ろすミッドタウン(2009年10月24日撮影)
脚注
注釈
^ 完全子会社 「東京ミッドタウンマネジメント株式会社 」が所有・管理・運営している。
^ a b 2020年12月より、東京都中央区の「コナミクリエイティブセンター銀座」にて業務開始。
出典
外部リンク