アルバムには、2019年リリースの「ハルノヒ」「真夏の夜の匂いがする」「空の青さを知る人よ」と、2020年の「さよならの今日に」「裸の心」の5作のシングルのほか、新曲7曲の計12曲が収録された。本作には、弾き語りを軸にしたオーセンティックな曲から、前述の多彩なプロデューサーと共に作り上げたモダンなサウンドまでが共存している。同作は、前作の約2倍となる約12万枚の初動売上を記録し、Billboard Japan Hot Albumsで最高位2位を獲得、年間チャートでは8位をマークした。また、発売直後に日本レコード協会によってプラチナ認定(25万枚)を受けている。
収録曲は、あいみょんの400曲以上のストックの中から、「今歌いたい」と思った楽曲が選出された[9]。元々のアルバムの発売日は7月になっていたといい、あいみょんは、2019年12月の全国ツアー「AIMYON TOUR 2019 -SIXTH SENSE STORY-」の頃からタイトルを決めたり収録曲を選んだりする作業を始めていた。今回のアルバムの収録曲のほとんどは2、3年前に書いたもので、DISH//に楽曲提供した「猫」や、シングル曲「裸の心」は2017年に書かれた。最も最近にできた曲は「さよならの今日に」であり、2019年末に書き上げられた。あいみょんは収録曲を選ぶにあたって、「最近できた新しい曲も含め今まで作った曲を全部聴いて、その中から今の自分に響いたり、今一番いいと思える曲」を選んでいるという。その中で、「気付かないうちに(制作)当時の心境が歌詞に表れているかもしれません。」とも語った[10]。また、「裸の心」は本来アルバム収録曲になる予定だったが、「今の時代はバラードのヒット曲が生まれない」という話を耳にしたあいみょんが自らのバラード曲をシングルとして出すことに関心を示し、同曲のアレンジをトオミヨウに頼んだところ、「これがシングルにすべきバラードなんだ」と思えるほど良い曲が出来上がったという。結果、ドラマ「私の家政夫ナギサさん」のタイアップがついてシングルで先行リリースするに至った[10]。
Real Soundの森朋之は、あいみょんは絶頂期の中島みゆきや松任谷由実のように、「虚勢を張るでも着飾るでもなくトレンドを追うわけでもなく、彼女自身のなかに生まれたその瞬間の感情を正確にスケッチし、誰もが共振できるポップスへと導く才能はさらに研ぎ澄まされ、普遍的な魅力を放っている。」と語った[13]。
『おいしいパスタがあると聞いて』は、リリース後の初動3日間で77,986枚を売り上げ、初週122,708枚でオリコン週間アルバムランキング/Billboard Japan Hot Albumsにて2位にランクインした[16]。前作『瞬間的シックスセンス』(6.9万枚)の約2倍のセールスとなっている[17]。また、女性ソロアーティストのオリジナルアルバムの初動売上が10万枚を超えるのは、2018年6月の宇多田ヒカルの『初恋』(20.8万枚)以来である。2週目以降も売り上げを大幅に落とすことなく、CD売上枚数は9週連続でTOP20入りを果たし、デジタルセールスは7週間連続、Billboard Japan Hot Albumsは9週連続でTOP10にランクインし続けた。本作は、10月終盤には累計売上枚数が20万枚を突破し、11月には前作の累計売上枚数を上回った[18][19]。