福井テレビジョン放送株式会社(ふくいテレビジョンほうそう、英: Fukui Television Broadcasting Co., Ltd.)は、福井県を放送対象地域とし、テレビジョン放送事業を行っている特定地上基幹放送事業者である。
略称はFTB(開局時からはアルファベット小文字のftb[注 1][5]を使用)であるがほとんど使用されておらず[注 2]、通称である福井テレビが主に使用される。
県民からは福テレとも呼ばれるが、同系列の福島テレビと略称が被る[注 3]。
会社概要
事業所
社史・記念誌
福井テレビでは、以下の3冊を発行している(2009年12月時点、3冊ともに福井テレビジョン放送/編)。
- 『福井テレビひとむかし』(1981年5月発行、474ページ)
- 『福井テレビ33年のあゆみ 虹色の未来に向かって』(2003年3月発行、394ページ)
- 『福井テレビ33年のあゆみ 資料編・年表編』(2003年3月発行、228ページ)
資本構成
企業・団体の名称、個人の肩書は当時のもの。出典:[6][7][8][9]
2021年3月31日
資本金 |
発行済株式総数 |
株主数
|
3億円 |
600,000株 |
54
|
株主 |
株式数 |
比率
|
福井新聞社 |
124,000株 |
20.66%
|
中日新聞社 |
094,600株 |
15.76%
|
東海放送会館 |
042,000株 |
07.00%
|
朝日新聞社 |
042,000株 |
07.00%
|
フクイボウ |
025,000株 |
04.16%
|
福井銀行 |
024,000株 |
04.00%
|
三谷商事 |
022,000株 |
03.66%
|
過去の資本構成
1978年3月31日
資本金 |
授権資本 |
1株 |
発行済株式総数
|
3億円 |
12億円 |
500円 |
600,000株
|
1992年3月31日 - 2003年3月31日
資本金 |
授権資本 |
1株 |
発行済株式総数 |
株主数
|
3億円 |
12億円 |
500円 |
600,000株 |
64
|
新聞社との関係
福井新聞社が20.7%、中日新聞社が15.8%の株式を保有していることから、福井新聞、日刊県民福井(中日新聞福井支社発行)[注 6]との繋がりが深い。初代社長の吉田弥は福井新聞の元社長であった。全国紙の新聞では、朝日新聞との資本関係がある。
福井県の2局目のテレビ局には、福井新聞社・中日新聞社・朝日新聞社・産業経済新聞社などの各メディアが免許を申請していたが、当時参議院議員であった熊谷太三郎の下で一本化が図られ会社が設立された。熊谷は会社設立時に初代会長に就任している。開局後、福井新聞と中日新聞との対立が激化し、1972年1月末に中日新聞・東海テレビ放送からの出向社員を引き揚げられる事態に陥った。その後、東海テレビとの関係改善のため1973年11月5日より『中日ニュース』が放送された。
各新聞のテレビ番組表における福井テレビの扱いは、以下の通り。
- 中日系各紙(日刊県民福井、一部地域で日刊県民福井と併売されている名古屋発行の中日新聞福井版、中日スポーツ)では民放左端に掲載している。中日スポーツのこの「福滋版」は滋賀県と京都府の一部でも販売されているため、滋賀県での中日スポーツ番組表では民放左端は在阪局でもびわ湖放送でも京都放送(KBS京都)でもなく、福井テレビである。
- サンケイスポーツでも近畿・東海(愛三岐[13])・北陸地域向けの版の番組欄下段に小サイズで掲載している。以前は大阪本社管轄の近畿地方以外の地域=東海(愛三岐[13])・北陸・中国・四国の版で一般スポーツ競技のページにハーフサイズで掲載していた。同じ系列の産経新聞の東海・三重版(東海3県向け)のテレビ欄にも、エリア外ではあるがハーフサイズ(2011年7月23日までは小サイズ)で番組欄が掲載されている(伊賀地方を除く)。
ネットワークの移り変わり
設立当初は、中日新聞・産経新聞・朝日新聞が株主として名を連ねていたことから、フジテレビ系列とNETテレビ(現・テレビ朝日)系列とのクロスネット局として開局する方針であったが、開局直前の1969年(昭和44年)7月にフジテレビ系単独ネットに変更。フジニュースネットワーク(FNN)・フジネットワーク(FNS)に加盟する。
開局時に、県内の放送局・福井放送からNET系列の番組およびTBS系列の一般番組の一部が移行。以後は両局で両系列の番組を共有することになった。一貫してフジテレビ系列局だが、福井放送は1989年(平成元年)にテレビ朝日系列へ加盟しており、加盟後も日本テレビ系列主体の番組編成となっているため、編成やスポンサーなどの都合で福井放送では放送されないテレビ朝日系列の番組及びTBS系列(テレビ東京系列の番組も含む)の番組を番組販売にて放送している。
福井県内のGガイドについて
Gガイドは、本来は各地のTBSテレビ(JNN)系列局がホスト局になっているが、福井県には同系列局が存在しないため、特例扱いとして本局がGガイドの番組データの配信を行っている[注 7]。
沿革
地上デジタル放送
2006年5月1日からNHK福井放送局・福井放送と同時に地上デジタル放送を開始。それに先駆けて、2005年9月1日にデジタルマスターへの変更を完了した。また、デジタル放送開始を見据えて、2006年1月よりキャッチコピーを「夢 はっしん。」に変更。現在のキャッチコピーは「超える力」。
2008年9月1日より画面右上に自社ロゴマークのウォーターマーク表示を開始した。
テレビチャンネル
リモコンキーIDは「8」。
本局
- 福井(足羽山) 22ch 1kW JOFI-DTV - 送信機は日立国際電気製。デジタル化工事を機に、足羽山の送信アンテナ(6L双ループ3段4面)がデジアナ共用のものに変更された。なお、それまで使われていた送信アンテナは現在本社敷地内に展示されている。
中継局
- 嶺北
- 大野 42ch 10W
- 勝山 30ch 3W
- 三国 31ch 3W
- 鯖江河和田 42ch 1W
- 武生南 32ch 3W
- 越前 51ch
- 福井国見 22ch
- 福井川西 32ch
- 上宇坂 32ch
- 下宇坂 30ch
- 羽生 30ch
- 越廼 30ch
- 武生新宮 30ch
- 鯖江北 32ch
- 勝山平泉寺 36ch
- 大野阪谷 51ch
- 福井池田 30ch
- 今庄 42ch
- 芦原浜坂 41ch
- 金津細呂木 42ch
- 三国北 51ch
- 嶺南
- 敦賀 26ch 10W
- 小浜 31ch 10W
- 美浜 26ch 10W
- 上中 33ch 3W
- 高浜 42ch
アナログ放送
2011年7月24日をもって終了。
本局
中継局
- 嶺北
- 福井国見 40ch 3W(垂直偏波)
- 福井川西 41ch 3W(垂直偏波)
- 福井羽坂 44ch 0.1W
- 福井江守 57ch 1W
- 福井冬野 48ch 0.1W(垂直偏波)
- 福井南 57ch 1W - 福井テレビのみの使用。
- 越廼 56ch 3W(垂直偏波)
- 福井清水 55ch 0.1W
- 上宇坂 40ch 1W
- 下宇坂 60ch 3W
- 羽生 57ch 3W
- 永平寺 48ch 0.1W
- 永平寺越坂 60ch 0.1W
- 芦原浜坂 44ch 0.1W
- 金津細呂木 58ch 0.1W
- 三国 55ch 10W(垂直偏波)
- 坂井梶 60ch 0.5W
- 大野 37ch 100W
- 大野阪谷 27ch 3W
- 勝山 57ch 30W
- 鯖江北 29ch 10W
- 鯖江河和田 37ch 10W
- 武生南 41ch 10W(垂直偏波)
- 越前新宮 57ch 10W
- 今庄 57ch 10W
- 福井池田 57ch 3W
- 越前 53ch 3W
- 嶺南
- 敦賀 38ch 100W
- 敦賀沓見 57ch 1W
- 敦賀疋田 58ch 3W
- 美浜 49ch 100W - FM福井と共同使用。
- 美浜坂尻 42ch 10W
- 小浜 58ch 100W
- 若狭 40ch 30W
- 高浜 22ch 10W
エリア放送
2012年8月3日から8月5日まで開催されたイベント用として、ホワイトスペースを利用するエリア放送が実施された[19]。
福井駅前に地上一般放送局1局が設置された。
現在放送中の番組
現在の番組の詳細は、公式サイトの番組紹介あるいは週間番組表を参照。
自社制作番組
- FNN福井テレビニュース(放送時間は当該項目を参照)
- 福井新聞ニュース(放送時間は当該項目を参照)
- 中日新聞ニュース(月曜 - 金曜 15:35 - 15:40)
- 福井テレビ News イット!(月曜 - 金曜 15:45 - 19:00、土・日曜 17:30 - 18:00)
- シネマニアプラス(土曜 11:20 - 11:35)
- 輝け!ふくいチャレンジャー(毎月第1・3土曜 17:00 - 17:15、福井県広報番組)[20]
- 日本全国福むすび(土曜 18:00 - 18:29、再放送:木曜 0:55 - 1:25(水曜深夜))
- 話のタネのミュージアム なんだー?ワンダー!(土曜 18:29 - 18:55、再放送:土曜 1:25 - 1:55(金曜深夜))
- タイムリーふくい(日曜 8:30 - 9:00、再放送:火曜 0:25 - 0:55(月曜深夜))
- エ・ク・ボ通信(日曜 13:55 - 14:00)
- KEYWORD 〜人・もの・思い〜(毎月第3日曜 17:25 - 17:30)
- 福いっぱいテレビ(不定期放送、福井市広報番組)[21]
フジテレビ系番組
太字は同時ネット。
制作局の表記のない番組はフジテレビ制作。
他系列番組
TBS系
制作局の表記のない番組はTBSテレビ制作。
テレビ朝日系
制作局の表記のない番組はテレビ朝日制作。
テレビ東京系
制作局の表記のない番組はテレビ東京制作。
その他
過去に放送した番組
※は、番組自体は継続中。
自社制作番組
ほか
フジテレビ系番組 (途中打ち切り)
ほか
テレビ朝日系番組
ほか
テレビ東京系番組
ほか
TBS系番組
ほか
日本テレビ系番組
※以下の日本テレビ系番組は、地元の福井県の日本テレビ系列主体でテレビ朝日系列とのクロスネット局である福井放送では放送実績が無い。
ほか
独立局系番組
ほか
その他
- まちかど県政(日曜 11:45 - 11:50、福井県広報番組)- 福井放送でも同一内容を放送。2019年9月まで放送。
- GO!ゴー!ふくい(同上)- 『まちかど県政』の後継番組。福井放送でも同一内容を放送。2021年3月まで放送。
アナウンサー
現在
男性
- 2014年 吉田圭吾(元長野放送アナウンサー)
- 2015年 田島嘉晃
- 2024年 佐々木拓哉
女性
過去
男性
- 1974年
- 1983年
- 1991年
- 1994年
- 1999年
- 2000年
- 2007年
- 2009年
- 小林貴義
- 坂本剛史( - 2024年2月、現在は別部署)
- 2011年
- 久高成矢( - 2014年3月、現・ラジオ沖縄アナウンサー)
女性
- 1989年
- 1992年
- 1994年
- 1995年
- 1998年
- 2000年
- 2004年
- 2005年
- 2007年
- 2008年
- 2009年
- 2010年
- 2011年
- 2012年
- 2013年
- 2015年
- 2016年
- 2018年
- 2019年
- 2020年
- 谷川有希乃(現、フリーアナウンサー)
- 高塚恵子
- 清田いずみ
- 鎌田佳子
- 細井裕子
- 安田いづみ
- 前田晴美(エス・オー・プロモーション所属)
- 三島美佳子
主な受賞歴
『聖職のゆくえ~働き方改革元年~』2019年日本民間放送連盟賞番組部門テレビ報道番組最優秀賞[31]、テレビ準グランプリ[32]、第28回FNSドキュメンタリー大賞特別賞[33]を、『互恵の糸~山里の中国人研修生を追って~』で第16回FNSドキュメンタリー大賞[34]を受賞するなど良質な番組を送り続けている。
マスコットキャラクター
- 局のキャラクターは、『AERA』の連載漫画でもある「EarEarちゃん(イヤイヤちゃん)」。制作者は福井県坂井市出身のアートディレクター戸田正寿が手掛けている。ほか、イヤイヤちゃん以外にもシン・グン・ソウソウ・ミンミン・テンテンなどが、福井テレビの公式サイトで紹介されている。
脚注
注釈
- ^ 福井テレビウェブサイトの会社概要では、略称を小文字で表記する一方、読売新聞北陸支社発行の読売新聞(石川県向け)ならびに『ザテレビジョン』などのテレビガイド誌では大文字で表記している。
- ^ 『日本民間放送年鑑2018』において、福井テレビの項目では略称が記載されていない。
- ^ 福島テレビの『福テレ』は、公式に使用されている。
- ^ a b 福井テレビジョン放送 非常勤取締役
- ^ a b 福井新聞社 代表取締役社長
- ^ 「日刊県民福井」と中日新聞の関係は、1992年に経営難にあえいだ当時の「日刊福井」に資本参加した段階からで、それまで発行していた北陸中日新聞の福井県版と統合する形で1994年に現題号に変更となった。
- ^ このようなTBSテレビ(JNN)系列局が存在しない地域での系列外によるGガイドの番組データの配信を行っている局はこちらの項を参照。
- ^ 開催時期により東海テレビ・テレビ西日本制作の場合あり。
- ^ 2017年9月24日まではテレビ朝日と同時ネット。同年10月7日から制作局のテレビ朝日では土曜 10:00 - 10:30に枠移動するが、本局では従来の時間帯を維持するため、時差ネットとなった。
- ^ 『Max Heart』以降の『プリキュアシリーズ』は県内未放送。
出典
参考文献
- 『福井テレビ33年のあゆみ 虹色の未来に向かって』福井テレビジョン放送、2003年3月。
- 『福井を伝えて一世紀 福井新聞百年史』福井新聞社、2000年3月27日。
- 境政郎『そして、フジネットワークは生まれた』扶桑社、2020年1月10日。ISBN 978-4-594-08402-8。
関連項目
外部リンク
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地上波 フルネット局 26局 | |
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地上波 クロスネット局 2局 | |
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国内支局 | |
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関連新聞・スポーツ新聞・夕刊新聞社9 | |
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関連項目 | |
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脚注
1NNN/NNSとの提携関係あり。 2NNN/NNSとのクロスネット局であるが、NNN・FNNのみの加盟と記述してある資料あり。 3NNN・ANNとのクロスネット局であるが、ANNには報道部門のみの参加。 4加盟局が運営・出資する衛星放送(CSチャンネル)。 5現在のJ SPORTS。フジテレビは2009年9月まで出資。 62009年4月30日で閉局。 7太字はFNN・FNS双方に加盟。細字はFNSのみに加盟。 8旧フジテレビは2008年10月に現フジテレビに放送免許を譲渡(会社分割方式)。 9母体新聞社及び加盟局と友好関係のある新聞社。
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関連放送局(テレビ)1 | |
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関連放送局(ラジオ)1 | |
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スポーツ関連 | |
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友好紙 | |
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歴史(前身紙) | |
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関連企業・団体 | |
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加盟団体 | |
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関連人物 | |
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関連項目 | |
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1 資本・友好関係のあるテレビ局・ラジオ局 2 以前の関連会社で、テクノホライゾン・ホールディングスの子会社となった 3 過去に友好関係のあったラジオ局。2000年4月1日開局、2010年9月30日閉局 4 過去に資本・友好関係のあったラジオ局。旧法人は2014年3月31日清算 5 過去に刊行された出版物。2014年9月号からネイチュアエンタープライズに発行を移管
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